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21世紀のワトソン君

by 唐草 [2018/09/10]



 ワトソンというと多くの人がホームズの助手のDr.ジョン・ワトソンことを連想するだろう。まぁ、ファーストネームであるジョンが出る人はそう多くないかも知れないけれど。
 将来的に「ワトソン=ホームズの助手」というイメージが崩れる日はやってくるのだろうか?別のワトソンが台頭すれば、この等式が成り立たなくなるかもしれない。万が一の可能性があるとすれば、IBMの人工知能サービス群『IBM Watson』が唯一の対抗馬になり得るだろう。でも、その可能性は『シャーロック・ホームズの冒険』シリーズが発禁本になるぐらいに低いに違いない。きっと、ジョン・ワトソンの天下は何世紀も続くことだろう。
 こんなことを考えたのには理由がある。今、ちょっとだけIBM Watsonに触れているからである。
 ぼくが触れているのは、Watsonのアシスタントとかいう機能。簡単な対話AIを提供してくれるサービスである。ここ最近、多くのWebサイトでチャット形式の質問フォームが設置されている。あの裏側にいるのが、Watsonのアシスタント機能だ。投稿されたメッセージを理解して、適切な定型文を返すというシンプルな機能である。一見、AIが無くても実現できそうな機能に見える。でも、そうじゃない。投稿されるメッセージの揺らぎを自動で吸収して意味解釈するという人間にとっては当たり前でも機械には難しかったことを実現しているのである。
 そんな最先端の機能をほとんどプログラムせずに利用できるように設計されているところが素晴らしい。応答例と認識パターンを登録するだけで、簡単な会話が実現できるんだから驚きである。強いて弱点を挙げるとすれば、既に学習済みの状態で提供されているのでいくら使っても賢くならないことぐらいだろう。
 設定した要件に対する応答は、かなり精度の高いものがある。杓子定規で高圧的なかつての役人を思わせる堅実な仕事ぶりを見せてくれる。
 でも、設定から外れたデータを渡すと頓珍漢な挙動を見せる。
 今はよくあるサポート用AIとして設定してあるのだが、これに対してあたかも友人としゃべる雑談のように語りかけると予想不能なことが起きる。本来、設定外のメッセージが来たら「理解できません」と返すはずなのだが、そうはならない。言葉の何かを勝手に解釈して、全然関係のないことを返してしまう。「俺の画像フォルダが火を噴くぜ!」と投稿したら、新規アカウントの取得について説明をするといった具合である。
 IBM Watsonがバカなのか、開発者がバカなのか判断に迷う事例である。

追記
 今日の画像を誰のワトソンにするかとても悩むこととなった。やっぱり、グラナダTV版だよね。