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寿司とビール

by 唐草 [2018/09/27]



 絵文字なんてものは極東のガラパゴスで生まれた機種依存文字で、時代の変化とともに消え去っていくものだと信じていた。きっとぼくは絵文字に触れることなく時代の移り変わりを目にするだろうと思っていた。でも、そんな考えは1byteも当たらなかった。
 ぼくは未だに絵文字を使うことは、無いままだ。ぼくは変わらなかったが(ある意味でウザいオッサンにならずに済んだとも言える)、絵文字はぼくの予想に反してしぶとく生き延びた。それどころか極東の機種依存文字から世界標準へと成長を遂げていた。今じゃ、スマホだけに限らずPCからでも絵文字が使えるし、Unicodeにも組み込まれたので世界中で利用できるようになっている。iOSとAndroidで絵文字の絵が微妙に違うという、かつてのdocomoとKDDIの関係を思い起こさせるような問題が世界規模で起きているのは微笑ましくもある。過ちは繰り返されるのである。
 この世界の潮流に逆らうことはできない。ぼくが絵文字を使わなくても、ぼくが開発したサービスを利用する人は絵文字を使うかもしれない。ネットに繋がっていてテキストデータが流れ込んでくるのならば、その中に絵文字が含まれるべきだと考えなくてはならない時代になってしまったのだ。
 昨日、MySQLのデータベースに絵文字を登録しようとした。絵文字だってタダのUTF-8なのだからバイナリレベルで見れば他の文字と変わらないと思っていた。でも、うまくいかなかった。よく調べたら拡張されたUTF-8mb4という文字コードにしないと絵文字をデータベースに入れられないらしい。
 世界は未だ一つになれていないけれど、文字コードだけはUTF-8で統一されたと信じていた。ここ何年も文字化けなんて目にしていなかった。それなのに絵文字のせいで再び文字コードに頭を悩ませる日が来るなんて想像すらしていなかった。やはり極東ガラパゴスで生まれた異端児たちは、世界に羽ばたいた後でも調和をかき乱す存在のままだったようだ。
 データベースの文字コードを拡張型にすれば、ほぼすべての絵文字を保存できるようになる。一手間加えれば、問題解決。
 かと思いきや、拡張すると今度は別の問題が発生するらしい。それが、「寿司ビール問題」だそうだ。
 MySQLの仕様で、寿司の絵文字とビールの絵文字の判定ができなくなってしまうという問題。よりによって寿司とビール。どう見ても寿司を食べながらビールを一杯飲んだら酔いが回って仕事ができなくなってしまったかのようである。
 「寿司ビール問題」を解説した技術系ブログを見ると、記事のいたるところに寿司とビールの絵文字が散りばめられている。バイナリレベルで硬派にソフトウェアを語っているのに寿司の赤とビールの黄色のせいでキラキラにデコられた女子のブログにしか見えない。
 🍣と🍺。技術的にも見た目的にも手強い存在である。

追記
今日の画像はmacOSの寿司とビールの絵文字。なんとも不味そうな寿司の絵文字である。