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無味なDL

by 唐草 [2018/11/13]



 『Fallout 76』のβテスト終了からの長い長い一週間がようやく終わろうとしている。この一週間はぼくにとって試練の日々だった。
 なまじβ版で遊んで面白さを知ってしまったので、今のぼくは1度目の前に出されたご馳走を取り上げられてしまったような状態である。理不尽な待ての命令を出された飢えた犬と同じだ。よだれを垂らす犬と同じようにぼくは深刻な禁断症状に苦しんでいる。どこからともなくガイガーカウンターの音が聞こえるような気がしてならないのだ
 いよいよ発売日2日前となった今日、我が家のPS4は遊んでいないのに小さな音を立てていた。どうやら事前ダウンロードが始まったようだ。SSDへの書き込みなのでカリカリと言うハードディスクの音はしない。省電力モードで可動する本体を優しく冷ます低回転のファンの音がするだけである。再生の日に向けて準備は着実に整いつつある。
 光ファイバーを通して地球のどこかから約46GBものデータが我が家へとやってきている。46GBというのはとてつもなく大きなデータである。
 だが、この50GBは完全に無駄なものなりそうなのだ。
 すでに初日のアップデートがアナウンスされている。そのサイズは53GB。完全に配信し直しと言えるほどの大容量アップデートが待っている。今日、せっせとダウンロードしたデータの99%以上は一度もロードされることなく上書きされるのが確約されている。
 いったい何にためにダウンロードされたのだろう。PS4は何のために約50GBもの容量をSSDに刻み込んだのだろうか。これではいたずらにSSDの寿命を削っただけになってしまう。これこそデジタル時代の骨折り損のくたびれ儲けと言ったところである。
 また、初日に大容量のアップデートがあるとダウンロード版の事前ダウンロードの意味がなくなってしまう。
 オンラインゲームだからアップデートは付きものなのは重々承知している。それに粗削りなβ版のままでは問題が山盛りなのも理解している。頭ではアップデートの必要性を分かっている。どうせ初日はログインすることを競い合う状態になってゲームなんてまともに遊べないことも予想している。
 それでも、ゲームを待ち焦がれるぼくの中のお子様な部分は合理的なアップデートを認められないでいる。そう、1秒でも早く遊びたいのである。