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ようこそウエストバージニアへ7

by 唐草 [2018/11/21]



 『Fallout 76』冒険日記 その7
 
 モンハンワールドのプレー日記を書いたときもそうだったけれど、ぼくがゲームプレー日記を書くとどうしていつもゲームとは関係ない話になってしまうのだろう。本当は「スーパーミュータントが強い!」とか「ダクトテープを集めるにはここを回れ」とかそういう攻略的なことを書いてみたいと思っている。でも、書けないんだよなぁ。どうでもいい前振りで盛り上がってしまってゲームのことには殆ど触れずじまいになってしまう。
 1週間の節目となる連載(?)7話目の今日ぐらい、頑張ってゲームレビュー的なことを書いてみようと思う。
 単刀直入に本題に入ろう。小話は無しだ!
 もし、ぼくの周りに「『Fallout 76』遊んでみようかな?」とか言っている人がいたら、ぼくはなんとアドバイスするだろうか。ゲームのことにほとんど触れていないこの連載を読んで『Fallout 76』に興味を持つ人なんて1人もいないと思うが、天文学的な確率で間違いが起きてしまうかもしれない。
 ぼくから言えることは1つだけだ。
 「間違っても買うな!」
 このゲームは、すごく好みが分かれると思う。万人受けする要素なんてどこにもない。ゴミと害虫に満ちた汚い世界をみすぼらしい出で立ちで歩くだけのゲームだ。感動のシナリオも、かっこいいキャラクターもいない。どこまでも放射能に汚染された世界が続くだけである。しかも、その世界をキレイにしようとかそういう青臭い志もない。ゴキブリの肉を躊躇なく食べるような世界だ。こんな世界、大多数が嫌いだろう。
 じゃあ、ゲーム性が高いのかと言えば、そんなこともない。華麗な必殺技もなければ、緊張感のあるステルス要素があるわけでもない。正面向かってバットで殴り合ったり、ショットガンを撃ち合ったりするだけだ。魔法のような不思議パワーもない(ミスティックパワーとしてはカニバリズムがあるぐらい)。全体的にモッサリとした大味のゲームで爽快感は皆無だ。
 書いていて悲しくなってくるが、良い要素が思い浮かばないのである。でも、バグでゲームがフリーズしようとも笑って許せてしまうほど大好きなんだ。正直言って、自分でも不思議に感じるほどFalloutに惹かれている。
 ゲームのジャンルの1つに「雰囲気ゲー」と呼ばれる物がある。『風ノ旅ビト』なんかがいい例だろう。ゲーム性よりも世界観を楽しむタイプの作品である。
 ぼくにとってFalloutは、最高の雰囲気ゲーなのである。世界が核の火に包まれてほしいなんて思っているわけではないのだけれども、終わりのその後を見てみたいという好奇心が心の中に強くある。その好奇心を完璧に満たしてくれるのだ。『Fallout 76』はNPCの人間が1人もいないことで批判的な意見を集めている。でもぼくにとってこの設定は、映画『アイ・アム・レジェンド』(地球最後の男)と同じで悲しくも特別感のある設定に思えてならない。まさに終わりのその後の世界だ。
 『Fallout 76』は、ゆっくり沈んでいく夕日を眺めていたらいつの間にか真っ暗になっていて世界に1人だけ取り残された気分を味あわせてくれるゲームである。そんなゲーム絶対にオススメできない。