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今が買い時?

by 唐草 [2019/05/22]



 一言にPCオタクと言っても、その世界に踏み込むと恐ろしく細分化された世界となっている。実際のところ、ジャンル分けなんて外部の人間からしてみたらあまり大きな意味はない。音楽のジャンルが無駄に多様化しているのとほぼ同じで、特定のジャンルに属しているという自尊心と根拠のない優越感を満たすだけのものである。
 自作PCオタクというグループは、PCオタクの中でも大きな勢力を誇っているように思える。ただ、勢力が大きいが故に内部で更に細分化が起きている。CPUオタクもいれば、ストレージオタクもいる。それどころか、ケースオタクとかさえいる。ようするにすべてのパーツごとに、その分野の沼と言うべきオタクの層があるのだ。
 だからSNSなどで自作PCについて質問をしても意味はない。各オタクが、自分の守備範囲であるパーツこそがもっとも大切だと声を大にして主張するさまを見ることになるだけだ。だからこそ「重要パーツのコピペ」みたいなネタが生まれるのである。ちなみに、ぼくにどのパーツが重要かを聞けば、RPGの街の人のように「PCを乗り換えても使えるし、なにより機械と人の接点になっているキーボードが一番重要」と繰り返すだけである。聞くだけ無駄だ。
 面白いことに各オタク層に「今は買いじゃない。しばらく待て」というアドバイスをする層がいる。通称「今は買いじゃないオジサン」である。確かにPCパーツは、様々な要因によって価格が上下する。同じ品でも需要によって価格が上下することもある。仮想通貨発掘ブームのせいで一時期グラフィックカードの値段は、どんどん上がっていった。逆に、新商品の発表で一夜にして値崩れを起こすことがある。ここのところだとSSDの値下がりが顕著だ(このジャンルにはQLC反対派がいて面倒だ)。更に日本だと為替の問題も絡んでくる。定価なんてあってないようなものだ。
 その結果、「今は買いじゃないオジサン」が幅を利かせているのである。いつ聞いても、壊れた機械のように「今は買いじゃない」と唱えて初心者のパーツ購入意欲を削ぐのである。もはや、お財布に優しい親切な人というより、ジャンルを先細りさせる害悪とさえ言える。
 だが、ここのところ不思議な事が起きている。
 どのジャンルの「今は買いじゃないオジサン」も黙っている。新製品が出たなどの買いを勧める積極的要因がないにも関わらずだ。一体何が起きているのだろう?製品的にはとても地味な時期なのだが、コスパを考えると滅多にない買いな時期なのかもしれない。