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寝る時間

by 唐草 [2019/06/20]



 古くから人間は「朝型」と「夜型」の2つに区分されると言われていた。昔は経験則に基づくだけの根拠の乏しい意見だったのかもしれない。しかし、研究が進むにつれことの深刻さが次第に明らかになっていった。今では、朝型と夜型は遺伝子に左右されているという意見が主流である。根性や規則正しい生活の継続で夜型から脱却できるわけでもない。
 ぼくは早起きが大の苦手だ。目覚ましの音で朝早くに叩き起こされると30分ぐらいは体が動かない。どうにか体が動くようになっても、体が食事を受け入れてくれない。目覚めてから2時間ぐらい経過するまでは、目を閉じていないだけで寝ているのと大差ない状態が続く。
 逆に夜は元気いっぱいだ。自分が好きなことをしているとあっという間に時間が過ぎていき、気がつくと午前2時過ぎなんて事がよくある。
 また、睡眠の区分には短時間の睡眠で十分な「ショートスリーパー」と長く寝ないと疲労が回復しない「ロングスリーパー」の2種類があると言われている。ぼくは、最低でも6時間は眠らないとダメだ。本音を言うと7時間半は眠りたい。
 これらのことから、ぼくは自分自身を「夜型のロングスリーパー」だと信じている。
 だから早起きがつらいのだ。
 今期のぼくは、早起きしなければならない日が週に2日ある。午前6時に起きる水曜日と午前7時に起きる木曜日だ。これを早起きと言ってしまうあたりが、早起きが苦手な証拠である。
 午前6時起きの日前の晩は、午後11時にベッドに入っている。午前7時起きの日の前の晩は、午後12時にベッドに入る。6時間の睡眠時間を稼ぐために夜型のぼくができる最大限の努力なのである。
 どちらも同じく6時間ちょっと寝ているはずなのに、水曜日と木曜日では目覚めの感覚がまるで違う。7時に起きる水曜日のほうが、遥かに体が楽だし、目覚めもスッキリしている。
 このことからも睡眠に必要なことは、時間だけではないと言えるだろう。睡眠時間以上に何時に寝たかという方が重要なのかもしれない。そういえば、午前2時過ぎまで遊んでいて午前9時過ぎに起きるほうがずっと楽だ。
 2時9時のリズムは、自堕落生活が続いた末にたどり着いた社会性の低い睡眠サイクルだと罵られることも少なくなかった。でも、最新の研究からも自分の睡眠リズムを変えることは無理だと立証されつつある。つまり2時9時睡眠は、ぼくの体の中で動き続ける体内時計の本来リズムだったと言うことだ。こんな睡眠リズムの人間がまっとうな社会生活を送れるはずもない。時間に縛られないフリーランスの道に進んだのは、睡眠欲に素直に従った本能の選択だったのかもしれない。