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洗濯問題

by 唐草 [2019/08/22]



 論理クイズの題材として身近な洗濯物が選ばれることとがある。ぼくの愛読書である『パズルグラム』にも清潔なシャツが好きな男のクイズが出てくる。こんなクイズだったはずだ。
「1度脱いだシャツは洗濯するまで着ない清潔好きの男は毎日キレイなシャツを着ている。彼は毎週月曜日にクリーニング店に寄って、汚れたシャツを預けてキレイになったシャツを受け取っている。何枚のシャツがあれば、この生活を続けることができるだろうか?」
 何も考えずに問題に向かい合うと「1週間に1回クリーニング屋に寄って、毎日新しいシャツを着るんだから…7枚!」と答えたくなるかもしれない。でも、クリーニングが仕上がるのには時間がかかる。午前中に預けると夕方には仕上がる仕事の早い店もあるかもしれないが、常識的に考えて仕上がりを店の中で待つ客はいない。汚れたシャツを預けたら、キレイに仕上がったシャツを受け取って帰ることだろう。
 「ということは2週間分で14枚あればOK!」と考えてしまうと問題の罠に引っかかる。クリーニング屋で着ていたシャツを脱いで新しいものに着替えるという大胆なことをしても14枚ではダメなのだ。クリーニング屋に寄る月曜日に2枚のシャツを着てしまうことになる。だから1枚余分にシャツを持っている必要がある。ということで、正解は15枚だ。文で説明されても納得できないかもしれないが、図にしてみると簡単に理解できる。
 この問題の類似系にコインランドリーで下着のパンツを洗う男を題材としたものがある。「週に1度だけコインランドリーで洗濯する男がいる。毎日パンツを取り替える彼は何枚のパンツを持っている必要があるか?」という問題だ。
 7枚と答えるとクイズの男に悲惨な展開がやって来る。7枚で回すには、コインランドリーを訪れる際に履いていたパンツをその場で洗う必要がある。ドラム洗濯機の前でやおら自分のパンツを脱ぎだし、洗濯が終わるのを全裸で待機する変態の誕生である。理屈的には実行可能かもしれないが、常識的に考えてアウトだ。この場合も全裸を回避するための1枚が必要になる。前のシャツの問題よりは分かりやすいだろう。
 だが、現実とはもっと複雑である。
 今年の夏、ぼくはたった2枚のパンツで生活していることに気がついてしまったのだ。暑い日差しが乾燥機のように洗濯物を乾かしてくれるので、毎日生活なパンツを履くことができている。2日で2枚というサイクルだ。こういう生活を送っていると、前述のクイズにハマることになる。危うくクリーニング店で生着替えして、コインランドリーで全裸待機となるところだった。