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移ろうボトルネック

by 唐草 [2019/11/30]



 ぼくの中では、いまだに「SSDは高価なもの」というイメージが色濃い。初めてSSDを知ったときの衝撃が大きかったとは言え、いったい何年古いイメージを引きずって生きているのだろうか。頭が固くなってイメージの更新ができなくなってしまったおかげで、SSDを購入するたびに「今はこんなに安いのか!」と驚くことを繰り返している。
 先日、256GBのSSDを購入した。当然、このときも安さに驚いてしまった。通算3度目の驚きだ。ここまでくると素直なんだかバカなんだか自分でも分からなくなってくる。
 購入したSSDは、無音サーバ構築のために使おうと考えていた。でも、ラズパイ特有の設定があまりにも面倒そうで作業を放置していた。開封されないSSDのパッケージを数日に渡って眺めているうちにぼくの考えは徐々に変化していった。
 すぐには出番のない無音サーバのために使うよりも、先日入手した古いノートPCに装着したほうが活用できるのではないだろうか?手軽な換装で分かりやすい結果が出そうな試みに心を奪われてしまった訳である。
 職場から回収した2011年製のノートPCは、処理能力の遅さを感じる場面が多々あるのは事実だ。遅さを感じたときにタスクマネージャを開くと、ほとんどの場合ディスクアクセスが100%に達していた。CPUがどんなに頑張って処理をしても、処理結果をディスクに書き込むのが間に合っていなかった。頭の回転が早すぎてメモが追いつかないようなものである。
 つまり、ハードディスクが全体のボトルネックだったのだ。
 ボトルネックであったハードディスクを高速なSSDに換装した効果は絶大だった。今までの5倍ぐらいの速度でOSが起動するようになったし、アプリが立ち上がるまでの待ち時間もなくなった。普段遣いをするだけなら、最新のノートPCと比べても遜色のない快適な動きをするようになった。
 3,000円ちょっとの投資でPCを復活させることに成功したのである。
 その成果を数字で確認しようと思ってタスクマネージャを開いたら驚きの数字が表示されていた。なんと、CPU稼働率が100%になっていた。高速なSSDから送り込まれる大量のデータをさばききれていないように見える。PCの中のボトルネックが移り変わって、主従関係が逆転したかのようである。