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セールを狙う

by 唐草 [2019/12/22]



 ぼくは複数のゲームを同時に進められるほど器用ではない。また、遊ぶからにはゲームの世界にドップリと浸かりたい。だから遊ぶときは、ひとつのゲームに集中することになる。その結果、ゲーム購入サイクルはゲームクリアのタイミングに左右されてきた。買って、クリアして、また買ってという健全な消費サイクルである。
 そんなぼくからすると購入したゲームが積み重なっている、いわゆる「積みゲーが」とても不健全に見えた。「遊ばないなら買わなきゃいいのにい」とか「後で買ったほうが安く買えるんだから、暇になるまで待てばいいのに」とか思ったものだ。
 そんなことを考えていたぼくだが、今PS4の中に未プレイのゲームが2本ほどインストールされている。やはり寄る年波には敵わず積みゲーをするような日々の生活に忙殺されているつまらないオッサンに成り果ててしまったのか?
 若ぶりたい訳じゃないが、声を大にして異を唱えたい。ぼくがゲームを積んでいるのは、遊ぶ意欲が湧かないからではない。ケチだからなのだ。
 「本当にケチなら遊ばないゲームを買ったりはしない」と反論されそうだが、そうじゃないんだ。ケチだからこそセールにのせられてしまうのだ。ずっと前から遊びたいなと思っていたゲームが、期間限定で6割引とか7割引きになって1,500円になっているんだもの。そんなものを見たらぼくの中のゲーム大好きな面も、セールに弱いケチな面も同時に興奮してしまう。さらに期間が限られているので購入の判断を焦ってしまう。気がつけば購入ボタンを押してしまっている。
 そうこうしている内に「発売日に定価で買う気はしなかったけれど後々の評判を聞いて購入しなかったことを後悔するも、遅れて定価で買うのが悔しかった」ゲームを次々に買ってしまっている。完全にメーカーの思惑に踊らされている。
 突発的に始まるセールを活用することで、多くのゲームを中古程度のお値段で購入できている。これはとてもありがたい。価格が下がることで失敗への警戒心が和らぐ。結果として様々なジャンルやテイストのゲームに触れる機会を得た。食わず嫌いが減ったようだ。
 でも、セールを利用しまくった反動も出ている。ここのところ新作ゲームを見ても「どうせすぐにセールになるだろう」としか思えなくなってしまっている。喉から出そうな欲望の手をゴクンと飲み込めば3,000円ゲット。しかも積んでいるゲームを遊びながら次のセールを待つことができるんだ。そう思うと、たいていの場合余裕で我慢できてしまう。
 業界的には、定価で売れない負のサイクルに入りかけていないか?大丈夫か?