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Vault帰りはツラが違う

by 唐草 [2020/12/26]



 返金騒動という前代未聞の話題で盛り上がるゲーム『サイバーパンク2077』。試合そっちのけで場外乱闘だけで盛り上がっているようないびつな状況が続いている。騒動後に2度のアップデートが配信されたが、芳しい成果にはつながっていない。残念なことに2021年を迎えても場外乱闘が収まることはなだろう。
 DL版も起動後の返金ができるようになったので返金の規模はさらに拡大していることだろう。ぼくも真剣に返金を考えた。
 約9,000円というのは安くない金額だ。話題のレストランに行ったら激マズだったときよりも大きな損失だ。返金してもらってこの不毛な場所から静かに身を引くのが一番賢い方法だろう。でも、『サイバーパンク2077』がどんなにひどい泥舟だったとしても降りてしまえばそれまで。悪夢のようなビッグウェーブに乗って一喜一憂することもできなくなる。
 今のところ、ぼくは泥舟を自分なりに操って楽しみを見出してみようというドMな発想に支配されている。なんだかんだ言って、すでに40時間近くゲームで遊んでいる。これって結構楽しめているという証拠。また、全力で危険を回避している。進行不可バグがあるメインストーリーを進めない、ロールバックできるように毎日セーブスロットを分ける、フリーズ対策としてミッション中は頻繁にセーブを行う。こういう気遣いのおかげで、コントローラーを床に叩きつけたくなるような状況には陥っていない。
 普通に考えたら、この遊び方は異常。まともにゲームをプレーできているとは言い難い。
 でも、この5年ぐらいぼくの毎日のゲームプレーはこんなことの連続だった。悲しいことに『Fallout』では、これが普通なのだ。
 『Fallout』には「Vault」と呼ばれる核シェルターが出てくる。核シェルターとは名ばかりで、本当は密室での非人道的実験を行う場所。それに倣ってFalloutファンは、『Fallout』はユーザがどこまでバグに耐えられるかの社会実験を行うためのゲームだと冗談を言い合っていた。
 その冗談は真実だったようだ。だってぼくが『サイバーパンク2077』に寛容なのは、Valutからの生還者だからだ。