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測定テクと罠

by 唐草 [2021/02/01]



 先日新しい体温計を買って以来、体温計測がだいぶ楽になった。5分(300秒)と20秒の差は圧倒的。5分計のときは「今、時間無いから後で計ろう」と思って忘れてしまうことが多かったが、20秒なら後回しにしようなんて思わない。おかげで皆勤賞ペースで測定を継続できている。
 新旧どちらの体温計も脇に挟むタイプとは言え設計思想が異なっている。古いものは表面温度実測だった。一方、新しい方は温度上昇率による体内温度予想。計り方も計る対象も違うのだから違った値が出てくるのは仕方がない。その結果、測定値は以前より0.2℃ぐらい高くなっている。説明書にも言い訳がましく、そういうもんだと書いてあった。
 しばらく使ってみて体温予想方式には癖があるのが分かってきた。
 今朝、朝食後に体温を計ったらなんと37.1℃と表示が出た。危険判断水域までは達していないけれど、微熱があると言って差し支えない体温だ。
 しかし、ぼくはこの測定値に納得できなかった。発熱に伴うだるさも、発熱前の悪寒も、喉の痛さなどの体調悪化の兆候をなにも感じていなかった。いつもどおりの朝でしかない。なにより自分の額を触っても冷たく感じる。
 小さなデジタル表示の数字と自分の感覚のどちらを信じるべきか?
 当然、自分の感覚を信じたい。だが、素人のいい加減な感覚で済ませられるのなら世間はこんなことにはなっていない。ぼくが採るべき選択は第3の選択肢だ。
 正しい測定方法でもう一度体温を計る。
 今朝のぼくはキルティング生地の分厚い室内ジャケットを羽織ってガスファンヒーターの前に腰を下ろしていた。体はホカホカに温まり、分厚いジャケットがその熱を溜め込んでいたはずだ。一度、ストーブによって温められた体の温度をリセットする必要があるだろう。
 ジャケットを脱ぐと両手を高く挙げて体にまとわりついているであろう熱気を追い払った。そして、体が冷える前に再び体温計を脇に挟んだ。
 測定結果は36.6℃。いつもどおりの値である。
 ちょっと腕を挙げるだけで測定結果を簡単に操作できてしまう。今まで以上に正しい使い方を意識しないとなぁ。