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by 唐草 [2021/02/12]



 言葉って知らぬ間に変わっていく。変化の原因は様々だ。
 ただ単に古臭くなったので新しい言葉に取って代わられたパターン、ようするに死語だ。恋人のペアを指していたアベックが、カップルに変わったなんていうのが分かり易い例。また多様性に対応するために変化した言葉も多い。スチュワーデスがキャビンアテンダントに変わったのが印象深い。専門分野でも学説の変化などで変わった言葉もあるのだろう。
 身の回りではドンドン言葉が変化している。初めこそ違和感を抱くが、何度も聞いている内に慣れていく。この変化についていけなくなると「最近の若者は言葉が乱れている」とか言い始めるのだろう。そうはなりたくないものだ。
 ここのところぼくの心をざわつかせている言葉がある。それが「副反応」という言葉。みなさんもコロナワクチンに関するニュースの中で耳にしたことがあるに違いない。
 ワクチン接種の際に起こるアナフィラキシーなどのことを副反応と呼んでいるのは文脈から分かる。でも、今まで副反応なんて言葉を聞いたことはない。薬とかを飲んだ際に期待していた薬効以外の効果が現れることは、副作用というのではなかっただろうか?
 ぼくが気が付かぬ間に言葉が変化したのだろうか?変化したのだとしたらどんな理由があって言葉の置き換えが行われたのだろう?
 医療や薬学関連の知識は皆無なので、いくら考えても分からない。サッサと検索するのが一番だ。
 検索欄に「副反応」と打つと3番目ぐらいのサジェストに「副反応 副作用 違い」が現れた。やはりぼくと同じ疑問を感じている人は多くいるようだ。いくつかのページを確認して明確な答に至った。
 「副作用」と「副反応」は別物だった。
 厳密な違いをぼくの知識で要約することができないけれど、ザックリ説明するとワクチン接種で起きる副作用のことを「副反応」と呼ぶらしい。
 副作用という言葉が過去のものになったわけではないようで安心した。その一方で、自分の狭い知識で勝手な判断をしていたことにも気が付かされた。分かったふりしているけれど、本当は何も分かっていないんだよ。