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2周目の難易度

by 唐草 [2021/02/21]



 難易度を自由に選べるゲームは多い。わざと自殺しようとしてもなかなか死ねないぐらいのベリーイージーモードがあれば、ワンミスで簡単にゲームオーバーになる『スペランカー』並に死にまくれるベリーハードのさらに上のモードもある。
 ぼくもゲームを作ったことがあるので分かるが、難易度設定はとても難しい。ある人は暇つぶしに気楽に遊べればいいと考えているが、別の人は手に汗握る興奮を味わいたいと考えていたりする。同じルールのゲームであっても、どの難易度を求めている人の声に耳を傾けるのかでゲームは別物ものになる。この難問に答はあるのだろうか?
 格闘ゲームの先鋭化とプレー人口の減少の相関関係を鑑みるに難しいものを求める人を優先すると裾野が狭まっていってしまうようだ。多くの人を楽しませるには、マリオやポケモンのように初めてゲームで遊んだ人がどうにかクリアできるぐらいの難易度に抑えるのがベストなのだろう。と言うのは簡単だが、それを実現するのは本当に難しい。
 残念なことに多くのゲームは、任天堂のような場人向けの難易度設計を放棄している。外野のうるさい声に手っ取り早く応えるために難易度選択性という妥協案でお茶を濁している。
 ぼくはゲーム大好き人間だが、プレーに難しさは求めていない。ゲームなんて息抜きなんだから気楽に遊べるのが一番だというのが信念。だから、初めて遊ぶゲームだと躊躇なくイージーを選べる。ちょっと頑張ろうと思ってもノーマル止まり。いきなりハード以上を選ぶことは絶対にない。
 1周目をノーマルでクリアして、2周目を始めるとしたらどの難易度を選ぶのか?ゲームに対する考え方次第で判断が大きく割れるだろう。
 ゲームのルールの面白さに惹かれて2周目を始めるのなら骨のある方が楽しめる。こういう人は周回を重ねるごとに難易度を上げていくのだろう。物語を振り返ったり、選ばなかったシナリオを見たいというのであれば、戦闘やレベル上げに時間のかからないイージーを選ぶだろう。
 ぼくは後者だ。周回を重ねるごとにより簡単な方へと流れていく。そんなぼくにとってハード以上は存在しないのと同じ。だから、難易度ごとにトロフィーが設定されているゲームを蛇蝎の如く嫌っている。