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目指せ無回転

by 唐草 [2021/03/01]



 コンピューターが発する駆動音は、モーター回転によって引き起こされる音がほとんどだ。高周波を聞き取れるコウモリみたいな耳の持ち主だとコイル鳴りも気になるかもしれないが、モスキート音もギリギリ聞こえるか怪しいぼくには関係ない話だ。
 ぼくはMacbookを使っているが、このノートPCには回転部品が1つもない。だから、まったく駆動音がしない。静音PCの極地にあると言える。この静けさの心地よさは、一度知ってしまうと癖になる。Apple沼から抜け出せなくなる理由は、こういう細かいところにあるんだと思う。
 ぼくがPCに求めているのは処理力よりも静音性。職場のPCは、掃除機とまではいかないがフルパワー稼働中のエアコンぐらいにうるさい。こんなうるさいものを自室には絶対に起きたくない。ここのところはラズパイを使っているので回転音とは無縁の生活を送れている。でも、それ以外のPCは元気よくファンを回して「ブンブン」とか「ゴー」っといったそれぞれのノイズを上げている。できることなら、すべてのPCで完全静音を実現したい。
 手始めにラズパイの前に使っていた3代目サーバの静音化に着手することにした。
 音の発生源は、冷却ファンと3.5インチハードディスクの回転音。この回転部品さえなくせれば、ほぼ無音にできるはず。
 まず、ハードディスクをNVMeのSSDへと切り替えた。でも、ファームウェアが古すぎてNVMeを起動ディスクとして認識させることができなかった。ここで1敗。
 ついで本体唯一のファンを外した。するとファームウェアがファン未検出の警告音をけたたましく鳴り響かせた。あえなく2敗目。
 ファームウェアのせいでぼくの回転無しサーバ作成計画はあっさり頓挫することとなった。
 と思ったんだけど、ラズパイで学んだ知識を生かしてSDカードから起動するように設定。これでNVMeに入ったOSを呼び出せる。どうにかハードディスク無しという静音化には成功した。さて、次はファンの存在を偽装させる方法を考えてみよう。
 静音化を実現するつもりが、いつの間にかファームウェアを出し抜くことが目的となってしまった。