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スカベンジャー2021

by 唐草 [2021/03/23]

　感染予防を盾に在宅勤務を継続するのは風当たりが大きそうだ。契約はあと1年で切れるが継続の話も出ていないし、ぼくの方でも更新するつもりがないので好き勝手やっても構わないのだが、そのワガママに振り回されるのは役職持ちのお偉いさんでもぼくでもない。たぶん直接関係のない事務の人たちだろう。お偉いさんたちが右往左往する姿は見ていて楽しいが、現場が混乱するのは本意ではない。というわけで、今日も勤労精神なんてこれっぽっちも持っていないのに出勤した。
　すべての作業を自宅からできる完璧なリモート環境を構築しているので、出社することは往復2時間の損失でしかない。無理矢理にでも良いところを見つけるのであれば、ぼくの運動不足がわずかに改善することぐらいだろう。
　出社しているという事実を作るための出社。まるである種のアリバイ作りのようだ。だからデスクに座ってもすることがない。どうせ連絡が来るのは、他部署の仕事が終わってから。今日も18時過ぎぐらいから自宅で働くことになるのだろう。これが裁量労働制の辛いところだ。
　だからといって、半日間ずっとデスクでぼーっとしているのはあまりにも無為。久々に起動したPCのアップデートを眺めていたって楽しくもなんともない。こういうときは、「出社していないとできないこと」か「実際には遊んでいるのに他人には仕事をしているように見えること」をして時間を有意義に使いたい。
　嬉しいことにこの2つを同時に叶える方法がある。
　サーバ室でゴミ漁りだ。
　ぼくの部署が管理しているサーバ室は、他部署からは都合の良いPC倉庫と思われているのか出所不明のPCがゴロゴロ転がっている。ほとんどは減価償却を終え帳簿から抹消された骨董品のようなPC。ぼくが自宅で使っている2011年製PCも、元はと言えばサーバ室の片隅に放置されていたもの。そしてサーバ室には、地層のように折り重なった手つかずの備品の山がいくつもある。
　サーバ室の整理と銘打って発掘に勤しんだ。
　その結果、Windows Vista入の2009年製ノートPCの発掘に成功した。軽量なLinuxを入れれば現役復帰も夢じゃないかも？
　あぁ、スカベンジングはホント楽しい。

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