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暖かい日は

by 唐草 [2017/01/30]



 冬の暖かい晴れた日は、貴重な天からの贈り物。こんな日に机に向かって黙々と仕事をしているのは不健康である。地球という恵まれた自然環境に生きているという幸せを享受せずに打ち棄てるなど愚行である。PCの電源を切って外へ行こう!
 3日ぐらい前にも同じようなことを言っていたような気がする。でも、気にしない。人々がマジメに働いている姿を鼻で笑いながら楽しく遊べるような精神力が無くては、フリーランスなんてやっていられないというのがぼくの持論だ。
 冒頭で自然保護活動家のようなことを言ったぼくではあるが、大きいのは口だけ。ビッグマウスに見合うだけの行動力がともなっていない。なので、いきなり山々を縦走したり、船に乗って海に出たりなんてことはしない。あくまで日常の範囲で自然に触れるだけ。そう、要するにバカのひとつ覚えのように自転車に乗るだけだ。
 とは言え、遠くの山や海へ行かなければ自然に触れ合えないというのは間違った思い込みである。毎日歩いている味気ない道だって十分な観察眼があれば、日々移ろう自然の営みを見いだすことは可能だ。それどころか、毎日歩いているからこそ気がつく小さな自然というものがある。そんな小さな変化を見つけるのが楽しいのである。
 いつものルートで近所を走っていく。
 北風が温い。影が出るほど日は照っているが、雲が点在している青空に冬らしさはない。ちょっと奇妙な青空の下を走っていたら、突然顎に水滴が当たった。
 ぼくの前に車はいない。水たまりもない。と言うことは、天気雨なのだろうか?
 空を見上げてみたものの、ぼくの上には青空が広がっている。雨粒を落としそうな厚い雲もない。けれど、その後も大きな雨粒が何度も顔を打った。
 季節外れの奇妙な陽気に相応しい、奇妙な天気だな。でも、この奇妙さはキライじゃない。小さいけれど、いつもと何かが違うという感覚に包まれている喜びがあった。