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イタリア贔屓

by 唐草 [2020/07/25]



 コロナ騒動が始まって以来初めてユニクロへ行った。店の様子は、以前とはだいぶ異なっていた。換気のために2つある入り口はどちらも全開になっていた。しかし、入場者をコントロールするために一方だけを使用していた。店の前には、銀行のATMの前のようにポールとロープで仕切られたレーンが作られていた。
 ぼくが訪れたときは行列がない時間だったので、レーンを無視して入口へと進むことができた。入口にあるアルコール消毒薬のポンプを押して手を消毒する。家を出て徒歩で真っ直ぐに店へと向かっているので、ぼくの手にウイルスがついているとは思えない。それでも消毒をしたのは、もはや形式的なマナーである。それは神社の手水で手を清めるのに近い感覚だ。
 最後に店員による非接触の検温を経て、ようやく入場となった。汗で額にへばりついた髪の毛のせいで、検温にだいぶ手間取ることになってしまった。ぼくの細く頼りない毛でも測定に影響が出るなんて思いもよらなかった。
 目的だった厚手の短パンを手にとった後、UT売り場を物色していた。マンガや映画のコラボシャツは着る気にならないぼくだが、企業コラボシャツは大好きだ。今でも、数年前に購入したビアンキのシャツとミシュランのシャツはお気に入りである。
 今回も企業ロゴのUTを探していた。以前にFIATのシャツを買おうか迷ったことがある。ルパン三世の愛車としておなじみの500のデザインのシャツだ。デザインは良かったのだが、全面プリントなので汗でベタベタになりそうだという理由で見送ったのをよく覚えている。今季も自動車メーカーのシャツはあるのだろうか?ワクワクしながら棚に整然と並んだシャツをチェックしていく。
 今季の自動車メーカーコラボはBMWだった。うーん、BMWはあんまり好きじゃない。パスだ。自動車から離れて別の棚を物色していたらデロンギのエスプレッソマシンデザインのシャツがあった。見た目は良いのだが、夏にエスプレッソマシンのデザインは暑苦しくないか?季節を気にしないのであれば、かなり良いデザインである。迷ったが、見た目の涼しさも重要ということで見送った。結局シャツは買わずに店を後にした。
 短パンを抱えて家へと戻る道すがらぼくは自分の趣向に気がついた。心惹かれたビアンキ、FIAT、デロンギはいずれもイタリアのメーカー。どうやらぼくはイタリア贔屓らしい。