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ゲームとの距離

by 唐草 [2018/11/24]



 ここ最近、また尻が痛い。職場で使っている無駄に年季の入った事務椅子が原因の一員であることは間違いないが、最大の要因だというわけでもないことをぼくは知っている。なにせ今週は尻が痛くなるほど真面目に座って仕事をしていなかったからね。
 じゃあ、何が原因か?今週ぼくが費やした時間の中でもっとも大きな割合を占めていたのは、2102年のウエストバージニアへの旅である。長いときは何時間も - トイレに行く時間さえも惜しんで - 画面に向かい続けていた。ゲームの中のぼくの分身は、走り、戦い、ときに料理をしたりと活発に動き回っていた。だが、それを操作するぼくは尻から根が生えたかのように微動だにせず黙々とプレーを続けていた。
 間違いなくこれが尻への負担となっていることだろう。
 ぼくがゲームで遊ぶときは、ベッドで上半身だけを起こして座っている。その姿はまるで病人のようである。青白い顔と眼精疲労で落ち窪んだ目が、より病人らしさを引き立てていることだろう。
 どのゲームで遊ぶときもだいたい同じ姿勢なのに『Fallout 76』で遊び始めてから尻への負担が大きくなっている。どうも無意識の内に身を乗り出すように前のめりの姿勢になっていることがあるようだ。これが尻への負担をよりいっそう大きくしているに違いない。
 なぜ身を乗り出してしまうのか?
 それは、文字やアイコンが小さいからだ。
 ぼくはPS4で『Fallout 76』を楽しんでいる。『Fallout 76』はPCゲームとして開発されている。家庭用ゲーム機に最適化されたゲームではない。以前にも書いたことがあるが、PCゲームと家庭用ゲーム機向けゲームには決定的な違いがある。
 それは画面とプレーヤーの距離である。
 PCゲームは普段PCで作業するときと同じ距離で遊ぶものとして作られている。画面のすぐ前に座っていることを想定している。一方で家庭用ゲーム機はリビングのテレビとソファーの位置関係を想定しているのだろう。そうでなかったら「画面から離れて遊びましょう」という注意書きが添えられることはない。
 今のぼくは、家庭用ゲーム機で遊ぶ距離を保ったままPCゲーム的発想で作られたゲームで遊んでいる。明らかにゲームに対して適切な距離を得られていない。前のめりの姿勢になって尻が痛くなるもの当然である。
 取りうる解決策は2つ。
 1つはテレビに近づいて遊ぶこと。もう1つはPCのモニターに出力して遊ぶこと。どちらがベストな解決策なのだろう?