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ジャイアントコーン

by 唐草 [2018/03/01]



 ジャイアントコーンというものの存在を初めて知ったのは、もうかれこれ20年ぐらい前のことだ。親の職場の上司の好物がジャイアントコーンで、休み時間によく食べていると言う話を聞いた。その時ぼくが想像したのは、アイスクリームのジャイアントコーン。60過ぎの爺さんが仕事の合間に100円アイスを食べている姿は、なかなかギャップがある。むしろ愛らしささえある。
 だが、ここで親と話がかみ合わなくなった。
 親子が懸命に話をすりあわせていった結果、上司が食べていたのはジャイアントコーンと呼ばれるナッツ的なものだと知った。この時、初めてジャイアントコーンという食べ物の存在を知ったのだった。
 話は代わって先日のこと。1粒4cmぐらいある通常の2倍サイズの柿の種のようなお菓子を頂いた。それが今日のおやつ。巨大な柿の種型煎餅の相手は、ピーナッツでは小さすぎる。入っていたのは、白っぽい空豆のような形の豆だった。カリカリとした軽い食感で、それ自体の味は薄かった。今まで食べたことのない豆である。豆の正体を確認したかったので内容物表示を見たらジャイアントコーンと書かれていた。
 これが、ジャイアントコーンなのか。アイスの方は常食しているが、豆の方は生まれて初めて食べる。
 冒頭で書いたジャイアントコーンの話を思い出し、あの爺さんはこれを食べていたのかと20年越しに理解を深めた。
 新たな好奇心が湧いてきた。ジャイアントコーンってどんな風にしてなる"豆"なんだろう?コーンと呼ばれる豆ってアイデンティティー確立できてないよなぁなんて思いながらググったら、開いた口が塞がらなかった。
 これ、豆じゃなくて本当にトウモロコシなのね。粒が大きいトウモロコシなんで、ジャイアントコーンという商品名がつけられているのか。20年来ずっと豆だと信じて疑っていなかった。まさかの真実に動揺が隠せなかったが、食欲は旺盛のまま。「はぁ、これでかいけどコーンなのね」とか言いながら巨大柿の種をバリバリ食べていた。