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ブドウが減った?

by 唐草 [2018/03/10]



 ここのところいろいろな物の値段が実質的に上がっている。この実質的にというのが実にやっかいである。
 正々堂々と値段を上げたら買う人が激減してしまう可能性がある。だから巧妙な方法でコストカットが行われている。もちろんそれに文句を言うつもりはない。ぼくもコストカットで利益率を確保する戦略をとることが多いので、とても文句は言える立場にない。
 最近の実質値上げを見ていると、もはやメーカーと消費者の知恵比べという様相を呈してきたと言えるだろう。10個入りだったパッケージを開けると8個しか入っていないとかは分かりやすい。85gだったポテトチップスは、今や60gである。これを食べきりサイズと呼んで新たな価値観を示そうという精神には感心さえしてしまう。
 一方でパッケージ内の数は変わらないけれど、1個あたりの量が減っていたり、薄くなっている場合は見破りにくい。食べ物だと視覚的に気が付かなくても、胃袋が足りないと文句を発することで内容量の変化に気がつく事もある。食欲は正直である。これが生きる力なのだろう。
 今日も新たな実質値上げの商品を目の当たりにした。と思うのだが、断言できないでいる。視覚的にも自信が持てないし、胃袋も判断に迷っている。
 今ぼくを悩ませているのは、ブドウパンである。
 パンの断面を見ると、なんだかいつもよりブドウの数が少ないように見える。とは言え、ブドウパンに含まれる干しぶどうの数は均一ではない。多いところもあれば、少なくなってしまうところもある。たまたま見えているところが、ブドウの少ない面である可能性も否定できない。また、達人芸のような包丁さばきでパンを切った結果、見事にブドウのない場所を切っただけの可能性もある。
 食べても干しぶどうが胃にもたらす影響なんてわずかである。胃袋の感覚では白黒つけられない。
 実質値上げが多く行われている今日現在。どうしても疑いの目を向けざるを得ない。白いブドウパンの断面が、真っ黒に見えてしまう。

※写真は参考画像であり、今日の話題のパンとは別物。少なくともこの画像よりは、ずっと少ない。