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大人でもうれしい

by 唐草 [2018/03/15]



 ぼくがガム中毒だと言うことは、何度も書いてきた。机の上にはガムのボルトが置いてある。キシリッシュを買うことが多いが、味が好きだとかそう言うことはどうでもいい。ひたすら噛んでいられることが重要なのだ。おかげで顎はボロボロである。
 ぼくの机の上には、ガムの他にもうひとつお菓子が置いてある。それがラムネである。小さいラムネビン型の容器に入ったおなじみの森永のラムネである。
 ここのところこのラムネが大人にも人気だという話をよく耳にする。なんでも二日酔いに聞くという話がSNSを中心に広がったことがきっかけらしい。お菓子と言うより、薬かサプリみたいな認識になってきているようだ。たしかにラムネは、大半がブドウ糖。純粋なブドウ糖タブレットは結構高いし、ドラッグストアでないと買えない。コンビニでもスーパーでも買える手軽なブドウ糖だと考えることもできるのだろう。
 一時期、ぼくの主食はブドウ糖になっていた。ただ、調子に乗って食べ過ぎたので低血糖になってしまって手がブルブル震えたりと大変な事になっていた。
 今、ぼくの机に置いてあるラムネは、ブドウ糖摂取のために置いてあるわけではない。世間の評判とは異なり、純粋に昔から好きなお菓子として置いている。容器の見た目もかわいいし。
 ラムネは本来子供向けのお菓子だ。何年か前から子供を楽しませる工夫が加わった。1ビンの中に3粒だけ顔の絵が描かれたラムネが入っているのだ。絵文字みたいな簡単な顔だ。小さい子供だったら顔つきのラムネが出たら大喜びだろう。
 だって、大きい大人だって喜んでいるんだから!
 ぼくもラムネを食べているときに顔つきの粒が出ると何となく嬉しい。何が嬉しいのかを問われるとうまく説明できないが、とにかく嬉しい気分になる。さすがに顔つきの粒を厳選しようとビンの中身をぶちまけたりはしないが、ラムネを手に取る前にビンの中を覗いてしまうことならある。
 なんだかいいよね。こういう些細な喜びって。