by 唐草 [2017/08/06]
ようやくかき氷を作って食べることができた。
8/6が2017年の初氷、つまり今シーズン初のかき氷となった。例年と比べると圧倒的に遅い。
週間天気予報を見てみると暑い日が並んでいる。今日以降は、安定してかき氷日和が続きそうだ。
先日もかき氷に関して書いたが、ぼくがかき氷にこだわりをみせているのには訳がある。
かき氷シロップを使い切れずに夏の終わりを迎えてしまうと、なんだか負けたような気分になってしまうからだ。
何に負けたと感じているのかは自分でもよく分からない。ただ、過去に何度かシーズン中にかき氷シロップを使い切ることができなかったことがある。そして、秋の風が吹くようになる9の中頃のかき氷機をしまう頃に、余ったシロップを流し台に流すことになった。
涼しい夜風が吹き始めるころなのに排水溝から漂う甘い夏の香り。この香りが、何とも言えぬ敗北感を思い起こさせるのである。
夏を捨てているという感じもする。こんな詩的な感覚だけでなく、もっと現実的にシロップを捨てざるをえないという経済的損失を悔いている面もある。ひとつひとつは小さい感情かもしれないが、様々な想いが交差して敗北感に似た感情を抱かせるのだ。
そんな気持ちは抱きたくない。
だから、1日でも早くかき氷を始めたいのだ。
余ったシロップを捨てずに他のことに使えば良いじゃないかとの意見もあると思う。だが、かき氷シロップは、サイダーやアルコールで割って飲んでも全然美味しくない。ケミカルな香りがイヤな感じに口にこびり付くだけ。あのシロップは、かき氷のためだけに存在しているのだ。