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シミュレータ片手に

by 唐草 [2018/08/07]



 コンピュータの性能向上は、さまざまな恩恵を与えてくれている。それは、ビジネスに限った話ではない。エンターテインメントの分野でも大きな恩恵にあずかっている。なかでもゲームの進歩は、目覚しいものがある。ぼくは8bitのピコピコしていた時代もギリギリ知っているので、劇的な進化を目の当たりにできたとも言える。
 レトロゲームが大好きなオッサン連中が口をそろえて「昔のゲームの方が面白かった」と叫んでいるが、ぼくはまったく同意しない。彼らは進歩についていけなくなった頭の固い懐古主義者でしかない。死ぬまで四角いファミコンのコントローラーを握ってパルス波の奏でるビープ音を聞いていればいい。
 まぁ、荒削りなゲームが減ってしまったことやハードの性能だけに頼っていてゲーム性の低いゲームがあるのは確かかもしれない。でも、市場全体で見れば圧倒的に今のゲームの方が面白いしやりがいもある。
 とはいうものの、最近のゲームはやたらと複雑化しているように思えてならない。昔のRPGの多くは、何も考えずに敵を倒していればどんどん強くなっていった。でも、今のゲームはスキル構成だとかをしっかり考えていかないとドツボにはまってしまうこともある。これは、できることが増えたことの裏返しなのかもしれない。
 今日は、あるゲームでアイテムを強化しようとしていた。基本的には同じ能力を複数くっつけるだけなのだが、組み合わせによってボーナスがついたりするのでややこしい。しかも、確率で失敗することもある。どんな能力をどんな順番で追加していくかをしっかり考えないと理想の強いアイテムは作れない。しかも、1ステップで終わる訳ではない。まず、素材となるアイテムを合成して、それらを最終目的のアイテムに合成する。何段階にも渡る準備が必要なのだ。
 とてもじゃないけれど、頭だけで考えてはいられない。最低でも紙に書き出してメモを取りながら合成していく必要がある。
 残念なことに、ぼくの頭では紙のサポートだけでは対応しきれなかった。ただ、これはぼくに限ったことではにようだ。同じように合成で頭を悩ませている人が多くいるようである。
 その証拠に、合成シミュレータアプリが作られている。
 このアプリを使えば、どんな組み合わせがどの程度の確率で成功するかを簡単に確認できる。悲惨な事故を起こすことなく安心して合成にチャレンジできるのだ。
 アプリを駆使して最小限のコストで済む方法を模索していった。うまくボーナスを駆使することで最小限の素材で目的のアイテムを作る方法を見つけることに成功した。
 ふと我に帰る。
 ぼくは確かにゲームで遊んでいたはずだ。でも、気がつけばスマホ片手に確率とコストを計算しまくっていた。そして、シミュレーション結果に一喜一憂しながらも試算自体を楽しんでいた。もう、シミュレータだけあればいいんじゃないだろうか?