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ケチって歩く

by 唐草 [2019/10/26]



 オープンワールドタイプのゲームシステムを語る際に必ずと言っていいほど話題になることがある。ファストトラベルの是非だ。
 目的地周辺までワープのように一瞬で移動できるファストトラベルは便利な機能だ。オープンワールドゲームはフィールドが広い方が優れていると見なされがちな印象がある。その結果、フィールドは競い合うように広がっていき、今ではマップの端から端まで10kmぐらいあるゲームも少なくない。スタミナが無限に続くゲームの主人公であっても、そんな長距離を移動していたら数時間かかってしまう。乗り物を使たって何分もかかる。ゲームの本質である戦闘や探索に割く時間よりも移動時間の方が長くなってしまう。
 片道2時間通勤をするようなゲームで遊んでいても楽しくない。だから、一瞬で行けるシステムが欲しい。そう願う人々が、ファストトラベルを支持するのだろう。
 一方で、ワープができてしまうとプレーヤーの分身がゲームの世界の中に生きているという感覚がなくなると主張する反ファストトラベル派もいる。オープンワールドの醍醐味は、作り込まれた世界への没入感。ワープができてしまっては中間地点の存在意義がなくなてしまう。移動の面倒さもリアルであるべきだし、移動に意味を持たせることこそ他のゲームとは違う要素になりえる。こんな感じでファストトラベルに反対している。
 どこでもドアが実現することを心の底から願っているぼくは、当然ファストトラベル賛成派。イヤなら使わなければいいじゃないかと考えている。
 ゲームを始めたころは見るものすべてが目新しいので、ぼくだって歩いたり乗り物を使って移動する。初めはバーチャル観光ゲームとして楽しんでいるわけだ。遊んでいるうちにゲームの世界に慣れてしまう。こうなってしまうと、移動は現実の通勤と同じになってしまう。だから、ファストトラベルが欠かせないのだ。
 でも、『Fallout 76』ではあまりファストトラベルを使いたくないと思ってしまう。それは、ゲーム内通貨が必要だからだ。
 ゲームを開始時は雀の涙ほどしかお金を持っていなかったので、貯金のためにファストトラベルを我慢する必要があった。その癖が、開始時の200倍ぐらいの資金を蓄えた今でも抜けないのである。心の奥に宿ってしまった貧乏神が「歩けばタダだよ」とささやいてくる。現実でもケチなぼくは、ゲームの中であってもこの誘惑に打ち勝てない。今日もアパラチアを駆けるのである。