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杖の効果範囲

by 唐草 [2019/12/25]



 安静にすること2日。腰の具合もだいぶマシになってきた。自慢のウォーキング用の杖に頼らずとも動くことができるようになってきた。とは言え、完治からは程遠い。あくまでぼくが腰痛に慣れているのでどうにか動けているだけだ。
 腰をかばうために意識することは、2つある。ひとつは丁寧な所作を心がけること。足元のものを拾うときも腰を曲げるのではなく、膝を付いて対応する。座席に座った乗客に対応するキャビンアテンダントのイメージで振る舞うと腰への負担を抑えられる。腰を痛めるたびにぼくの動きは優雅になる。でも、それを長続きさせられないので何度も痛い目にあってしまうのだ。
 もうひとつのポイントは、自分をロボットだと思うこと。ぼくは自分を腰の可動部がない安いガンプラだと思って体を動かしている。こう思うことで腰のひねりを抑制できる。これ意識したぼくは、きっとロボットダンスのようにぎこちない所作になっている。
 丁寧さとロボットっぽさという相反する2つの動きを意識したぼくの振る舞いは、端から見たらどう見えるのだろう?丁寧な動きのロボットに見えるのだろうか?それとも緊張で体が凝り固まった新人キャビンアテンダントのように見えるのだろうか?
 腰の負担を小さくする動きを心がけることも大切だが、ぼくの心がけなんて杖の効果の前では霞んでしまう。はやり物理的に身体を支える杖は、不可能を可能にしてくれる3本目の足と呼びたくなるぐらい体をサポートしてくれる。
 だが、杖を屋外で使用したことはない。屋外で使うことを想定したウォーキングストックなのにだ。便利な杖の効果は、狭い我が家の中に限定されている。
 なぜか?
 杖を付いているところを見られたくないというプライドか?それとも、杖の先が汚れてしまうのがイヤだからか?どちらの理由も杖を持ち出さない理由の一部ではあるが、一番の理由ではない。
 一番の理由は、杖がないと歩けないほどダメージを負っているときは外に出歩かないで回復に務めることが重要だからだ。
 慢性的な痛みなら折り合いをつけなければならないときもあるだろう。でも、ぼくの腰痛は突発的な症状。動きたいのを我慢するのが、回復への一番の近道である。
 便利で心強い杖ではあるが、屋外で使うつもりは当分無い。