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怪物の実力を知るとき

by 唐草 [2020/09/28]



 ここ最近、何度か職場で導入したハイスペックなサーバについて書いた。負荷テストをしてもCPU稼働率が1%にしかならない超絶ハイスペックマシン。目を疑うような性能とはこのことである。ぼくの常識を易々と打ち砕いてくれた。怪物と呼ぶのが相応しい性能だろう。
 先々週から徐々に運用が始まって、今日から正式運用が始まった。ログを眺めると猛烈な勢いでアクセスが押し寄せてきている。今の所、1,000人ぐらいが同時に利用している。それでもCPU負荷は1%のまま。
 この数字を見てぼくは頭を抱えている。流石にここまで来ると計測に失敗しているのではないかという不安がこみ上げてくる。単にぼくが最新のコンピュータの性能を理解できていないだけだと良いのだが。
 怪物の心臓部はAMD EPYCというサーバ用のメニーコアCPU。個人のPCに搭載されることは、まず無いだろう。求められているのは、大勢が利用するサーバか学術計算ぐらい。
 そう思っていたのだが、先日ほぼ同スペックのCPUを個人が使っているという話題が世間を賑わせた。将棋の藤井二冠が50万円のCPUを使っているという話がYahoo!ニュースなんかにも掲載されていたので読んだ方もいるかもしれない。
 ぼくが管理しているサーバのCPUは、藤井二冠の使っているCPUの兄弟分なのである。どちらが兄なのかは難しい。先に発売されたという意味ではサーバのCPUが兄になるかもしれないが、性能はちょっと負けている。
 怪物CPUの性能を必要としている個人がいるなんて想像もできなかった。CPUを購入した人々の多く(出荷が少ないのでそんなにはいない)は、性能を活かすことより高級品を持っていることに満足できる人ばかりだと考えていた。それは街中しか走らないのにスーパーカーを持っているようなもの。
 50万円のCPUを使っているという話でも十分にすごいが、同時に1,000人使っても平気なCPUを1人で使っていると考えたほうがすごさが伝わるような気がする。