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年度に悩む

by 唐草 [2021/03/18]



 ぼくは遊びでも仕事でも、作業を効率化させることに喜びを感じる。常に自動化できないものかと考えているし、全自動は無理でも最小限の操作で済むようにしたいと願う。この姿勢は、ぼくの根底に流れる「楽するための努力は惜しまない」という発想が源泉。
 ゲームなら何も考えずにボタンを連打するだけで経験値やお金を稼げるポイントを見つけるのが大好き。見つけるのが好きなだけなので、見つけてしまえばそれで満足する。実際に脳死プレーで稼ぐことはあまり無い。
 楽をするための努力を惜しまない姿勢は、コンピュータとの相性が抜群にいい。面倒な作業や毎日行う仕事をコンピュータに丸投げするための仕組みをいくつも作ってきた。そのおかげで今のぼくは、毎日3人分ぐらいの量の仕事をミスなく完璧にこなしている。
 残念なことにぼくが持てる技術を発揮すればするほど他人からは何もしていないように見られてしまう。他人からサボっているように見られないようにするためだけに、難しい顔をしてキーボードを叩いているのは楽しくない。そういう「仕事しているフリ」をしないで済んだリモートワークもそろそろ終わりを迎えそうなのが残念でならない。ついつい不謹慎なことを願いたくもなる。
 自動化に全精力を傾けているぼくだが、3月だけは無様な手仕事に追われている。年度の切り替えが、ぼくの仕事を妨げるのである。
 今、取り組んでいる仕事には、2020年度のものもあれば、先を見越した2021年度の仕事もある。年度の境目なので両方の仕事に挟まれている。普段はすべて自動化できているのに、3月だけは自動処理に頼ることができない。
 ぼくのツールは素直に年度対応しているので、4月にならないと新年度にならない。だから、今月に自動実行させるとすべてが2020年度として動いてしまうという弱点を孕んでいる。臨機応変に「この仕事は前年度で、そっちの仕事は来年度」と判断できるようなインテリジェンスは持ち合わせていない。最後の最後で、どうしても人の判断が欠かせない。
 ただでさえ仕事が増える年度末だと言うのに、完全自動化できないのが本当に悔しい。