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ダブルとシングル

by 唐草 [2021/05/02]



 どうしても名前と機能が一致しないものがある。例えばエタノールとメタノール。片方はお酒や消毒薬、もう一方は失明のリスクのある毒物。得体のしれないアルコールを口にするほど酒を渇望していないとは言え、万が一にも間違えたら大事。化学方面への進学を考えていた高校時代はちゃんと覚えていたけれど、今となってはどっちがどっちなんだか自信を持って判断できない。
 こんな感じで名前はよく聞くが実際に手にすることが少ないがゆえに混同してしまったり、瞬時の判断ができないものって結構ある気がする。エタノールとメタノールは、名前も似ているから余計にややこしい。
 アルコールの名前以外にも判別ができないものがある。それが、シングルアクションとダブルアクションだ。
 シングルアクションとダブルアクションとは、拳銃の機構。日本で一般的な生活を送っている限り拳銃を手にすることはおろか、実銃を見ることすら無い。言葉を目にするのはゲームの中だけ。
 ゲームではボタンを押すだけで撃てるし、再装填もできる。ゲームで遊ぶために2つの機構の違いを理解する必要なんてまるで無い。それでも、さまざまなゲームに拳銃が登場するたびに「あれ?どっちがどっちだけ?」と悩むのがなんとなく悔しい。
 なぜ、2つの機構の名前を覚えられないのだろう?
 拳銃を撃つには、「撃鉄を倒す」と「引き金を引く」という2つの動作が必要。これはエアガンを通じて体験している。この2つの動作をそれぞれ別々に行うのが、古いタイプのシングルアクション。引き金を引くだけで2動作を同時に行えるのがダブルアクション。発射までの機構がそのまま名前になっているだけ。でも、この命名の発想がぼくの考えと噛み合わない。
 ぼくの頭の中では、「撃つ前に手動で2つの動作を行うからダブルアクション」、「1つの動作で撃てるからシングルアクション」となっている。完全に逆だ。
 実生活でまったく困ることはないけれど、脳が拒否するレベルでこの2つの判断ができないでいる。

※今日の記事は確認のためにウィキペディアを参照