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困難な買い物

by 唐草 [2021/10/10]



 ノートPC台をめぐる昨日からの続き。
 自宅でビデオチャットを使って仕事をする日が来るなんて多くの人が考えていなかっただろう。在宅ワーク経験の長いぼくだって、そんな日が来るなんて夢にも思っていなかった。ビデオチャットはプライベートで活躍するものだという先入観があったし、仕事で使うとしても海外などの遠隔地とのやり取りのときぐらいだろうと思いこんでいた。なにより、頭の固いぼくたちが仕事のやり方を変える日が来るなんて絶対にないと思っていた。
 だが、現実は違った。ポジティブな要因ではなかったとは言え、必要に迫られ急激な勢いでデジタル化が進んでいった。今では、多くの人がZoomなどのアプリ越しにビジネス対話をするのが普通になった。自分の顔や部屋を写すことに強い抵抗感があったぼくだって、今や自室から顔出しのオンライン会議や授業を行うのが日常となっている。
 この劇的な変化は、市場にも大きな影響を与えている。半導体が不足するほどPCの需要が高まっている。しかも、ノートPCの役割に内蔵カメラを使ったビデオチャットが加わったことは、PC関連機器市場も大いに活性化させた。
 今、Amazonで「ノートPC台」を検索するとその盛況ぶりを見て取れる。ただし、手放しでは喜んでいられない。検索すると何十種類もの同じような商品が表示される。見た目はどれも同じZ形のアルミ板という感じ。多くの製品は中国メーカー製のようだ。値段は2,000〜6,000円ぐらいと結構幅が広い。
 圧倒的な需要があるのでどんな品でも売れるのだろう。市場が成熟しきっていないので適正価格も定まっていない。求められる機能もよくわからない。売る側も買う側も混乱の中にいるという状況だ。
 Amazonに掲載された写真を見る限り、どのPC台もほとんど同じに見える。ぼくにはメーカー名の違いぐらいしか分からないものも多い。ところが実際は玉石混交で、掘り出し物もあるかもしれないが、不当価品や粗悪品も混じっているのだろう。この分野でも「令和最新版」が幅を利かせている。
 今、ノートPC台を買うのはリスクが大きいような気がする。