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by 唐草 [2022/03/05]



 肌が弱いので、ひげ剃り後にはケアが欠かせない。ケアしないとヒリヒリ痛いし、肌は酔っ払ったかのに赤くなってしまう。剃る前は青く、剃った後は赤い。できの悪い信号機のようだ。
 ドラッグストアには様々なアフターシェーブローションが売っているが、ぼくが使うのはセンシティブタイプ。要するに一番高いやつだ。ピンきり色々使ってきたけれど、高いもののほうが肌のケア力が高いのは確か。センシティブタイプを塗っておけばヒリヒリも抑えられるし、赤くもならない。安いのを試したときは、カミソリ負けにしみて痛いし、余計に赤くなってしまったことさえある。
 確かな効果があるとは言え、100ml程度で1,000円を超えるというのはちょっと高い。事実、ドラッグストアで売ってる女性用の乳液や化粧水よりも高い。
 男性用化粧品って参入しているメーカーも少ないし価格競争があまり起きていないのではないだろうか?要するにボラれているのでは?という根拠なき疑いが浮かんでしまった。
 改めて考えると「ひげ剃りだから男性用しか使えない」という思い込みがあった。男女で肌質の差は多少あれど、ケアに必要な成分が大きく変わるとも思えない。女性用化粧品は長い年月をかけて進化してきたので、さまざまタイプの製品がある。先入観を捨てて広い視野で製品を選べば、安価で高性能なものを見つけられるかもしれない。
 化粧水と乳液の違いすらきちんと理解していないぼくには難しい選択になるかもしれないが、製品を正しく理解した賢い消費者になるときが来た。そう決意して女性用基礎化粧品コーナーに突入した。
 でも、成分を見てもチンプンカンプン。ひとまず何も買わずに店を後にした。
 まずは家族が使っている乳液と化粧水を試してみることにした。
 結果は、カミソリ負けに恐ろしくしみた。こんなのつけられない。大失敗だ。
 ひげ剃り用は、ひげ剃りに最適化されているんだな。高いのにも理由があるってことか。痛い頬をさすりながら、商売と化学の奥深さを噛み締めていた。