KL system

どの映画？

by 唐草 [2022/03/09]

　先週からゲーム『Fallout 76』で宇宙人と戦う期間限定イベントが開催されている。地球侵略を阻止するという設定が添えられているが、驚異はまるでない。プレーヤーの圧倒的な戦力の前になぎ倒されていく宇宙人の姿が、駆除される大量発生した害虫にしか見えないからだ。SF映画ならクソみたいな展開だ。
　このイベントにあわせて、ちょっとした隠し要素も追加された。それが有名映画のパロディだ。
　フィールドを歩いていると黒スーツにサングラスの男とすれ違うようになった。彼に話しかけると「奇妙なものを見なかったか？」と尋ねられて、会話が終わると同時に画面が真っ白に光る。すると黒スーツの男は消える。
　宇宙人のことを尋ねる黒スーツのエージェント。そして光とともに記憶が消えるとなれば、あれしかない。宇宙人との攻防をコミカルに描いた名作映画『MIB』だ。
　ゲームのコミュニティでこのパロディは好意的に受け止められている。ぼくも『MIB』は好きな映画なので、エージェントを探してウロウロしていた。
　とは言え、JやKといったMIBのエージェントとゲームのキャラクターは決定的に違う点がある。ゲームの方は、黒い中折れ帽を被っている。帽子を被っていた方が秘密エージェント感はあるかもしれない。でも、黒い中折れ帽のせいで、ぼくにはMIBエージェントではなく別のものにしか見えない。
　黒スーツ、サングラス、そして黒い中折れ帽ときたら、これは1つしか無い。ブルース・ブラザーズだ。
　今回のイベントが宇宙人ネタなので、間違いなくMIBのパロディだ。それは分かっているけれど、ぼくにはブルース・ブラザーズにしか見えない。『ブルース・ブラザーズ』も有名な映画だけど『MIB』には敵わない。そんは世間の評価なんて関係なくぼくは『ブルース・ブラザーズ』の方が好きだ。
　だから、ゲームのパロディの元ネタが『ブルース・ブラザーズ』であって欲しいと心から願っている。とは言え、音楽も関係ないし、無用にパトカーがクラッシュしたりもしない。どう考えても『MIB』ネタなんだよなぁ。くやしい。

• <<前の記事を読む　
• 　次の記事を読む>>