カレンダー

2022/03
  
  
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

クラウドの中へ

by 唐草 [2022/03/13]



 やる気がないと書いてから1週間。ついにカラクサラボのクラウド移行が完了した。今、この記事を読んでいるということはクラウドへアクセスしている。見た目は何も変わっていないので「クラウドだ」と言われても信じられないかもしれないが…。ぼく自身も今の状況にまだ自信を持てていない。本当にここはクラウドなのだろうか?
 これまでに何度もサーバ移行を経験した。今回の作業は、そのどれと比べても間延びしていた。やる気が弱かったのも大きいが、今までと決定的に違った点がある。それは危機に瀕していたかどうかである。
 今回の目的は、IPv6の高速通信を有効活用するために自宅サーバを止めることだった。とは言え、従来のIPv4接続でも困っていなかった。だから、移行に時間がかかっても何の問題もなかった。
 それに対して、これまでの移行は目が血走るような必死さがあった。いずれもサーバが壊れての移行だったからだ。一刻も早く復帰しなければ仕事に支障が出る。1秒でも早く復帰させることが目的だった。大袈裟に言えば、生きることに直結した必死さがぼくを駆り立て突き動かしていた。だから、息をつかずに目的に向かって走り抜けられた。
 今回は締め切りもないし、原動力は「ネットを速くしたい」という薄っぺらい欲だけ。しかもゴールは自宅サーバを止めること。こう考えればダラダラしてしまうのも無理はない。むしろ中断しなかっただけでも偉いと自分を褒めたい。
 今、カラクサラボWebはGoogle Cloud Platformで動いている。「移行した」と声高に叫んでいるが、実際に移行したのは公開Webだけ。カラクサラボサーバの中身すべてを移行するのは、容量的にも内容的にも無理があった。
 だから、公開Web以外のものは相変わらず自宅サーバの中にある。結局、公開の形が変わっただけで自宅サーバは今まで通り稼働している。これが最適な判断なのか、それともサーバを意地でも止めたくなかっただけなのかは自分でもよく分からない。
 20年近く使っているので自宅サーバのない世界で生きられる気がしない。きっと一生手元にサーバを置き続けるんだろうな。