カレンダー

2022/05
    
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

国民的の定義

by 唐草 [2022/08/07]



 「国民的〇〇」という言い方がある。Googleのサジェストには「国民的アニメ」「国民的アイドル」なんかが出てくる。他にも「国民的美少女コンテスト」などが出てくるが、固有名詞は除外しておこう。
 「国民的」とは随分と大仰な言い方だ。選挙で民意を聞いたわけでもないのに、勝手に「国民的」というのはいかがなものかと苦言を呈したくなる。
 どんなアニメが「国民的」扱いされているのだろう?ネットにはいくつかの調査結果が掲載されているが、中身はまちまち。調査対象や設問に大きく左右されているように思える結果だ。
 どの調査でも『サザエさん』と『ドラえもん』は含まれている。これは納得だ。ぼくも見て育ったし、今も放送されている。知名度と放送期間の両方から「国民的」の名に恥じない実績だ。1年中放送されているという強みもある。
 ランキングの常連に『名探偵コナン』がある。これも知名度と放送期間が十分にあるし、毎年映画で大きな成功を収めている。経済波及効果やファン層の厚さを考えると『サザエさん』を凌駕している。また、『名探偵コナン』も1年中放送している。
 それでも『名探偵コナン』が「国民的」の名を関するのに相応しいかと問われると迷ってしまう。『サザエさん』や『ドラえもん』と比べると何かが足りないような気がする。
 足りないのはなんだろう?
 『サザエさん』と『ドラえもん』に共通していて、『名探偵コナン』にはないこと。
 それは、原作者が亡くなっていることではないだろうか?
 原作者が亡くなっても作品の継続が望まれる。そんな存在になってこそ初めて「国民的」の名に相応しい作品と呼べるのかもしれない。
 原作者が亡くなっても放送が続いている作品が「国民的アニメ」だとすると、『サザエさん』と『ドラえもん』の他に『ちびまる子ちゃん』と『クレヨンしんちゃん』が該当する。納得できるラインナップだろう。『ルパン三世』は、シーズン制なので惜しくも却下。
 この「国民的」の定義に従うと『ゴルゴ13』は「国民的マンガ」となる。定義だけなら『ベルセルク』も該当するけど、これはちょっと事情が違うかな。