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全部自分で打て

by 唐草 [2022/09/24]



 昔の人は「プログラムはメモ帳で十分」と言っていたとか。”Hello World!”と表示するならメモ帳でもいい。でも、ひとつのアプリケーションを作ろうと思ったらメモ帳だけでやるのは、あまりにも非効率。覚えなければならないこともたくさんあるし、コンパイルするまでミスに気づけない。なにより複雑に連携するコードを管理するのが大変すぎる。
 今は、IDE(Integrated Development Environment : 統合開発環境)と呼ばれるソフトを使って開発するのが当然だし、プログラムの勉強も便利でパワフルなIDEを使って進めるのが一般的。
 ぼくもこれまでにいくつかのIDEを使ってきた。恩恵を強く感じたのがEclipseでJavaを書いたとき。依存関係を自動解消してくれるし、エラー処理も勝手にひな形を作ってくれる。関数名の3文字ぐらい打つと候補がズラッと出てくれる。その便利さに感動したし、従来の10倍ぐらいのスピードで開発を進められた。
 まるで自分が天才エンジニアになったかのようだった。
 IDEは日々進化している。
 もはやプログラマは言語を覚える必要がなくなっている。アルゴリズムさえ作れれば、あとはIDEの支援と補完を使って書いていくだけ。ぼくも画面に表示されているプログラムコードの1/3もタイプせずにプログラムを完成させている。
 完全にIDEに頼り切っているので、IDEの支援がなければ何もできないのも事実である。そのことを痛感する出来事に見舞われてしまった。
 ぼくはVS CodeというIDEにプラグインをてんこ盛りにしてプログラムを書いている。だが、とある言語のプラグインがすぐにクラッシュする問題が発生している。そのせいでコード補完が動かず、すべての文字を打たざるを得ない状況に陥っている。
 これまでコード補完に頼り切っていたので、クラス名も関数名も正式名称を覚えていない。いざ打とうと思っても初めの3文字しか打てないし、頑張って打っても8割がた間違っているという有様。
 IDE様々。ぼくのプログラム知識は先頭3文字だけということを思い知らされた。