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サイボーグ化したい?

by 唐草 [2022/10/09]



 ぼくは『MATRIX』や『攻殻機動隊』のようなサイバーパンクが大好きだ。作中で描かれる未来のテクノロジーが一日でも早く実現しないかと期待している。その期待は、もう空想上の産物でなりつつある。
 ポケットサイズの小さな端末で高速インターネット接続ができるし、ドローンは大空を飛び交っている。VRだって家庭に導入できるようになってきた。神経接続で動作する義手や義足の開発も進んでいるそうだ。まだ空想に追いついていないこともあるけれど、その一方で20年前の想像を遥かに超えている現実もある。
 このまま進歩が続けば、全身義体やフルダイブVR、脳のデータ化による不老不死、そして脳で直接インターネットにアクセスできる日も近いかもしれない。きっと未来はぼくらの空想を超えている。
 発展した科学の力で空想が実現できるようになったとき、ぼくらはそれを進んで受け入れるのだろうか?
 先述のように神経に接続して操作したりフィードバックを得られるサイボーグ的な義手や義足の研究開発が盛んらしい。この事実は、手足を失った人に限らずすべての人にとっての朗報だ。その技術が更に発展してサイバーパンクで描かれるような人体の限界を凌駕する機械の体ができたときに人々はどういう選択をするのだろう?生身の人体では絶対に到達できないパフォーマンスを得るために自ら健康な足を切り捨て、その身を機械化していくような過激な人が生まれるのだろうか?
 また、脳を直接デジタルに繋げられる電脳化的な技術が完成したとき、人はその技術の恩恵に与るために頭蓋骨に穴を開けたり首に端子を埋め込むことを進んで受け入れるのだろうか?
 サイバーパンクの世界のように脆弱性を突いて脳を焼かれるようなことが絶対にない安全なものだとしても、ぼくは自分の体に穴を開けて何かを埋め込んだり、進んで手足を切り落とすつもりはない。もちろん目玉をくり抜いてペットボトルの蓋みたいなのをつけるのもイヤだ。
 だって痛そうだし、ぼくが電脳化して得られるのは「目を閉じるだけでまとめサイトを読める」ぐらいの能力程度だろう。どう考えても割に合わない。