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寒さの原因

by 唐草 [2023/01/28]



 先日、寒波対策で家中の窓にプチプチを貼ったときに気づいたことがある。それは我が家で一番寒いのは玄関だということ。
 日本の一般的な家屋の構造や暮らし方を考えれば、玄関が寒いことは特別ではない。それに燃料費高騰に怯える現代を生きるぼくら庶民には玄関を暖める余裕はない。寒くて当然だ。
 だが我が家の玄関の寒さは、小さな家の他のどこと比べても一段低い感じがする。ひょっとすると外より寒いのではないかと思わせるほどに冷え込んでいる。事実、階段を降りてくると1段ごとに空気が冷たくなるのが分かる。
 玄関の寒さは、構造上の古さに起因するのだろうか?
 玄関扉はアルミ製だし、採光窓もアルミサッシで1枚ガラス。どちらも屋内の熱を逃し、屋外の寒さを運び入れてしまう。加えて玄関は奥まっているので日当たりも悪い。寒い条件がすべて揃っている。
 だが、それを勘案しても寒すぎる。この寒さは、熱源とは逆の冷気を生み出すなにかが直接冷やしているような寒さ。とは言え、我が家の玄関をピンポイントで冷やすものなど存在するとも思えない。
 やはり寒く感じるのは、薄暗さに影響された心因的なものなのだろうか?
 玄関の窓に貼られたプチプチに手を当てその冷たさを確認していた時、ある音が耳に響いた。低く唸るモーター音だ。
 音の正体は、窓を開けて外を確認するまでもなくすぐに分かった。隣家のエアコンの室外機の音である。
 音の正体を理解した瞬間、ぼくの頭の中でバラバラだったパズルのピースがピタッとハマった。寒さの原因が分かった。
 おそらく隣家のエアコン室外機が吐き出す冷えた空気が、我が家の玄関横の壁と窓をキンキンに冷やしているのだろう。奇しくも隣家との境は、隙間だらけのフェンス。そのため隣家を暖めるためにヒートポンプが吐き出した冷気が敷地の境界を超え、そして壁を通じて我が家の玄関まで侵入しているのだろう。はっきり言おう、隣家のせいで我が家は寒いのだ。
 とは言え、「寒いから暖房使うな」と隣家に怒鳴り込むつもりはない。穏便に解決したいのでフェンスに板を貼るつもり。