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自宅内フリーアドレスの利点欠点

by 唐草 [2023/02/10]



 自宅内フリーアドレス制の採用で光熱費削減に挑戦している。こう書くとすごい取り組みに聞こえるかもしれない。その実態は、寒い部屋で暖房を使うよりも日当たりがよい部屋に移動して暖房を使わずに仕事をするというだけの話。
 我が家で自宅内フリーアドレスを実行した結果、11時から16時までは暖房を使わずに済んだ。5時間も暖房を止められるのは良い節約だし、静かなのもいい。
 とは言え、快適に過ごすには工夫が必要。2月の弱々しい日差しでは、南向きの部屋でも室温は14度ぐらい。これはかなり寒い。暖かいのは直射日光が当たっているところだけ。なので、ぼくは変温動物のように太陽の動きに合わせて自分の椅子を動かしている。
 日が西へ傾くにつれて窓から入る光は細くなる。16時頃には線のように細く全身を暖められない。窓から一筋の光も差し込まなくなるとぼくの節約タイムは終わる。
 この生活スタイルを文章で読むと侘しく映ることだろう。ところが不思議なことにカーテンも雨戸も締め切り外部から隔絶された要塞のような部屋でエアコンをフル稼働させて仕事をしているときよりも心が落ち着いている。
 おそらく陽の光がいいのだろう。それも時間とともに変化する光の中に身を置くことが良い作用をもたらしてくれている気がする。夕焼けを見たのも久しぶりだった。
 冬の働き方は、自宅内フリーアドレス制で決まりだな。南向きの部屋が暑くなる5月ぐらいまで継続したっていい。きっかけは経済的な厳しさからだったが、思わぬ平穏を手にできたのは大きな収穫だった。
 そう満足していたが、数日自宅内フリーアドレスを続けていたら思わぬ弱点に気づいた。
 晴れてないと寒いだけという当たり前の事実だ。
 関東の冬は晴れが多いとは言え、曇る日だってあるし雨が降る日もある。そして今日は雪。一度太陽が雲の後ろに隠れてしまえば、南向きの部屋のメリットもすべて隠れてしまう。ただの寒い部屋。今日は冷蔵庫並に寒い。そんなところでは何もできやしない。
 自宅内フリーアドレスは太陽の恵み。あたりまえのことに気付かされる雪降る鈍色の空。