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新しい式次第

by 唐草 [2023/02/13]



 3月中頃からマスク着用指針が変わるというニュースが流れている。せめて卒業式はマスク無しで出席できるようにというのが狙いのようだ。これで約3年続いていたマスク生活にも一区切りつくことになる。
 この春卒業予定の中高生は入学式以来、学校では常にマスクを強いられてきた。そのため、同級生の大半の顔の半分を知らないどころか担任の顔すら半分しか知らないのだろう。
 大人が作ったルールのせいで窮屈な学校生活を余儀なくされた。せめて最後の卒業式は従来に近い形にしたい。こう考えるのが親心にも似た大人の考えだろう。
 当の中高生はルール変更をどう思うのだろう?今更マスクを外せるようになっても時すでに遅しと考える生徒も多いのではないだろうか?外したところで見覚えのない顔に囲まれるだけで大人の考えるような感慨はないかもしれない。それどころか、学校でマスクを外すことに抵抗すらあるかもしれない。
 結局、最後まで子どもたちは蚊帳の外でルールが決まって運用されていく。
 卒業式のマスクに関して、マスク緩和以上に呆れていることがある。言葉の仔細までは思い出せないのだが、先日の会見で首相は「声を出す場面を除いてマスクを外してもよい」的なことを述べていた。感染症対策を施した上で状況に応じてマスクを着脱しましょうということらしい。
 ぼくには、この答弁が本末転倒に思えてならない。
 式典の間に場面に応じて何度もマスクを着脱するなんてバカげている。式の間ずっとマスクを外せるのでなければ、マスク無しの卒業式とは呼べない。卒業式でマスクを外せる場面を定義することよりも、マスクのいらない卒業式の式次第を考えることが先決ではないだろか?
 今こそ新しい卒業式を考えるのに適したタイミングはないだろう。
 卒業式なんて卒業証書を渡すだけで十分だ。十歩譲って校長のつまらない話はあってもいい。でも、式で初めて会うような知らぬ賓客の話はいらない。ましてや合唱を筆頭にした出し物なんて全廃してもいい。式の主役は仕切りたがりの教員ではなく生徒たちだ。
 この3年で社会が変わったんだ。卒業式も変えていこう。