KL system

ぬくもりが暴くデジタルの真実

by 唐草 [2023/02/16]

　寒く暗い自室で暖房をフル稼働させて仕事をするよりも、天気の良い日は明るく暖かい部屋に移動して日光を浴びて仕事をするほうが快適だと気付いた。これに気付いて以来、ぼくの行動は変化している。
　これまで冬にゲームで遊ぶときは、肩まで布団にくるまっていた。コントローラーも布団の中。テレビは寝転がったときにベストな位置になるよう設置してある。まさに引きこもりの理想環境。その怠惰な姿を家族は病人のようだと評した。
　自室を離れ暖かい場所で仕事をするという選択肢を得て以来、引きこもりの理想環境が色あせてきた。ゲームも明るく暖かい場所で楽しみたい。そんなゲーマーらしからぬ健全な考えに囚われ始めた。
　Switchで遊んでいるのなら場所を変えるのは容易い。だが、ぼくはもっぱらPS4で遊んでいる。暖かい部屋で遊びたいからといって、PS4本体とテレビを別の部屋へと動かしたくはない。
　やはりゲーマーは日陰の存在であり、暗く寒い部屋から出ることは叶わないのだろうか？
　いや、そんなことはない。今のテクノロジーを賢く用いれば吸血鬼だって安全に、そして手軽に明るい場所へ出られるはず。
　ぼくはPS4のリモートプレーを最大限活用することにした。
　以前にも自宅内リモートプレーを利用したことがある。そのときは仕事中にログインボーナスを獲得したり、放置プレーがバレないようごまかす程度だった。そんな消極的な利用に限られたのは、タブレット操作に限界を感じていたから。
　今回はタブレットではなく、ノートPCにUSBケーブルでPS4コントローラーをつないで実機感覚でリモートプレーをすることにした。
　いつもコントローラーを充電しているUSBケーブルをPC接続用に転用した。だが、まったく認識されなかった。なぜだ？
　確認すると衝撃の事実が発覚。
　4年間PS4コントローラー充電に使っていたケーブルは充電専用だった。充電専用ケーブルなんて買った記憶はない。つまり、4年前にぼくはケーブルを買い間違えていたということ。それが奇跡的に今日まで発覚していなかったようだ。
　白日は思いもよらぬ事実まで暴いてくれる。

• <<前の記事を読む　
• 　次の記事を読む>>