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Tom, Bob and...

by 唐草 [2023/02/23]



 ”Tomcat”という英単語がある。ぼくは小学生の頃に、この言葉を米軍の戦闘機F-14の愛称として知った。戦闘機の愛称は、”Eagle(鷲)”, “Falcon(隼)”, “Hornet(スズメバチ)”のように強く素早い動物が多い。なので、”Tomcat”もネコ科の猛獣だろうと信じていた。
 ところが、幼いぼくが抱いた”Tomcat”への期待は見当外れだった。御存知の通り”Tomcat”は「雄猫」という意味。サバンナを我が物顔で歩く力強い肉食獣でもなければ、密林の王者でもない。孤高な山猫でもない。家でゴロゴロしているだけの雄猫なのだ。この真実を知ったときは、ひどくガッカリした。そして、なんで戦闘機の愛称が勇ましさに欠けるものになったんだろうと不思議に思ったものだ。
 ”Tomcat”が「雄猫」だと知って役に立ったのは1つだけ。『トムとジェリー』でどちらが「トム」なのかを間違えなくなった。それだけだ。
 先日、ネットで”Bobcat”というネコ科の生き物がいることを知った。写真からは、ずんぐりとした感じのたくましい山猫に見える。少なくとも”Tomcat”よりは強そうだ。戦闘機の名前は、”Bobcat”の方が良かったのではないかとも思える。
 ”Tomcat”の”Tom”も”Bobcat”の”Bob”も、英語の男性名の愛称。それもありふれた愛称だ。ということは、”Tomcat”というのはトムさんのようにたくさんいる雄ネコという感じなのかもしれない。
 ここで気になったことがある。馴染み深いトムとボブがいるなら、サムやジムはいるのだろうか?もしいるのなら、パブやバーに集うおっさんたちの名前をすべてネコ科の動物で網羅できそうだ。それができるからなんだという話だが、おっさんより猫のほうがいいに決まっている。というわけでネットを検索してみた。
 残念なことに、”Jimcat”も”Samcat”もいなかった。なんなら”Billcat”もいなかった。これらで検索して引っかかるのはペット用品ぐらい。ぼくが期待するような名前を冠した生き物はいないようだ。