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厚かましい16種類

by 唐草 [2023/03/20]



 ぼくの血の半分はコーヒーでできている。そう豪語するほどにぼくはコーヒーに依存している。本当は浴びるように飲み続けたいが、体への負担も大きそうだし、金銭的にもバカにならない。1日3杯までと定めて自分を律している。
 決めたのはコーヒーの量ではなく3杯という数字だけ。巨大なカップを使えばいくらでも飲める穴だらけのルールだ。事実、ぼくは大きなマグカップでコーヒーをグビグビ飲んでいる。
 コーヒーの理想を実現できるのなら毎回ドリップしたてを味わいたい。しかし、毎回ドリップするのはかなりの手間。コーヒーメーカーを検討したこともあったが、豆を切らさないようにするのが面倒で断念した。
 そんなわけで、もっぱらインスタントコーヒーに頼っている。
 これなら飲みたくなったらすぐに飲めるし、粉が切れてもすぐに買いに行ける。いつ淹れてもほぼ同じ味なのもありがたい。この手軽さは何事にも代えがたい。その手軽さがカフェイン中毒の原因でもあるが。
 愛飲しているのはAGFの「ちょっと贅沢な珈琲店 スペシャルブランド」という青い袋の製品。やや苦味寄りだが癖のないコーヒーで、牛乳を入れて飲むのに丁度いい。味変を楽しみたいときは、AGFの「ブレンディ スティック カフェオレ」を使う。
 今日はスティックコーヒーの気分だった。お湯が沸くまでの間、何の気無しにスティックコーヒーのパッケージを眺めていた。そこにはQRコードとともに全16種類の存在が示唆されていた。
 見たことがあるのは「ココア」と「ほろ苦」だけ。いったいどんなバリエーションを揃えれば16種類も製品化できるのだろう?
 好奇心に駆られてQRコードを読み取った。
 表示されたページには「カロリーハーフ」や「甘さなし」といった機能性売りのものから「キャラメル」のようにフレーバーの違うものが並んでいた。しかし、それだけでは16種類には届かない。
 一番下の段には、抹茶、ほうじ茶、ルイボスティーと言ったおよそコーヒーらしからぬものが並んでいた。確かにミルクで割れば何でも「オレ」と言える。けれど、カフェオレを名乗るには厚かましすぎるラインナップだ。