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L字軌道エレベーター

by 唐草 [2023/05/02]



 この1ヶ月ぐらいだろうか?同じテーマの夢を何度か見ている。それがL字軌道エレベーターに乗るという妙なシチュエーションの夢。
 こう話を振られたところで誰もが「L字軌道エレベーターってなんだよ?」と思うことだろう。ネットを検索しても、そんな言葉は見つからない。ぼくが自分の夢に出てくる機械に付けた名前なのだから誰も知らなくて当然だ。
 ぼくの夢の中に出てくるL字軌道エレベーターは、L字軌道エレベーターとしか呼びようのない機械。レールに沿って上下だけでなく左右にも動くエレベーターを想像してほしい。クレーンで吊るされたゴンドラのように自由に動けるのではなく、あくまでL字に設置された軌道に沿って動くだけのエレベーターなのだ。他に呼びようはないだろう。
 夢の中のエレベーターには、いつも大きな窓がついている。その姿は窓付きのエレベーターというよりも、ケーブルカーのゴンドラに近い。ぼくは大きな窓から外の様子を伺っている。緑豊かな街中を移動していることもあれば、石造りの建物の内部を移動していることもある。
 初めは地面に近い位置で水平に動いている。そこから見える景色はバスの車窓のようなもの。レールが目に入るのでモノレールに近い。
 しばらく静かに水平移動した後、なにかの拍子に上下移動を始める。その際に多少揺れるもののエレベーターがひっくり返るようなことはない。古い雑居ビルのエレベーターのようにぎこちなく上昇する程度だ。
 ぼくは大きな窓から外の様子を眺めているだけ。バスだと思っていたものが急に上昇し始めたら慌てるだろう。でも、自分が乗っているものがL字軌道エレベーターだと知っているので驚いたりはしない。
 夢の中のエレベーターにはいつも誰かが乗っている。知った顔ではない。現実のエレベータがそうであるように、夢の中でも一期一会の誰かとは言葉を交わさず乗り合わせているだけ。エレベーターを降りるパターンの夢もあるし、降りずに夢が終わることもある。
 なぜこんな夢を立て続けに見ているのだろう?どうしてエレベーターは必ずL字に動くのだろう?