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見慣れた悪夢

by 唐草 [2023/11/08]



 SNSを眺めていたらエッセイみたいなマンガが目に入った。熱を出したときに見る夢を描いていた。動きのない平面に夢の光景を再現するのが困難なのか、あるいは単に作者の画力が低いだけなのかは定かではないが、正直言ってよく分からないマンガだった。ただ、おどろおどろしい夢を見ているであろうことは確かに伝わった。
 「熱を出したときに見る夢のような」という使い古された比喩がある。この言葉を発した人が熱を出したときにどんな夢を見ているかは知らないが、多くの場合で視界が歪むような状態を表すのに用いられている。少なくともぼくはそう解釈しているし、その解釈が大きくズレていてコミュニケーションに難儀した記憶もない。
 多くの人が、熱が出たときに夢は視界が歪んだり、物の大きさの認知がズレたりするものだと思っているのだろう。
 でも、本当に熱を出したときにそんな夢を見ているのだろうか?ぼくは、熱を出して寝込んでいるときに夢を見ても、それが比喩に合致するような視界が歪む夢だった記憶はない。
 だから、「熱を出したときに見る夢のような」という慣用的な比喩は、実体験の伴わない共通認識みたいな不確かな存在なのではないかと疑っている。この言葉自体が夢みたいなものかもしれない。
 また、ネットを眺めていると多くの人がうなされるありがちな悪夢が存在しているように思える。例えば、裸で公衆の面前に出てしまう夢、試験に遅刻する夢、車のブレーキが効かない夢。そんな話を何度も見聞きしたことがある。
 夢をなぜ見るのか、夢の内容がどう決まるのかは、まだ十分には解明されていない。とは言え、長年心理的な抑圧が悪夢の要因になるという説が支持されている。だから、悪夢の内容を分析すれば無意識のうちに感じているストレスの正体を知ることができるのかもしれない。
 ぼくは、先に上げた典型的な悪夢はあまり見たことがない。その代わり頻繁に見る見慣れた悪夢がある。それは、フリック入力が出来なくなる夢と乗る電車やバスを間違える夢だ。
 この悪夢がストレス起因なら原因は何だ?無能な自分?