カレンダー

2021/06
  
   
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

物の値段が分からない:2021年版

by 唐草 [2021/07/22]



 物の値段は、さまざまな要因で変化していく。この数年、経済状況に左右されて値上がりしたり、サイズが小さくなっていくのを目の当たりにしてきた。とは言え、すべてのものが値上がりしているわけではない。競争の激化で安くなったものもあれば、製造技術の進歩で安価に提供できるようになったものもある。
 その結果、物の値段は絶えず流動的に変化していく。だから、数年ぶりに同じものを買おうとした時に値段の変化に驚きを隠せないことがある。予想とぜんぜん違う価格を目にして時代に取り残されたような気分になることもあれば、商売のカラクリが理解できずに困惑することもある。
 以前にも同じようなテーマで記事を書いたことが会ったが、今日またしても同じ経験を味わうことになった。
 USBケーブルの接触が悪くなったので新しいものを買おうとAmazonを眺めていた。USBケーブルは、単純な商品なので多くのメーカーが似たような商品を売っている。どのメーカー名も聞いたことのないものばかり。購入履歴から数ヶ月前に買ったのと同じメーカーのものを買おうとしても、すでにそのメーカーが消えていることも多い。多くが中国系メーカーだと思うけれど、雨後の筍のように現れては、霧のように消えていくというのを繰り返している。実態は、トラブルのたびに蜥蜴の尻尾切りのようにブランド名だけを捨てているのかもしれない。
 ぼくが買おうとしたUSBケーブルは、1本699円だった。ふと関連商品を確認すると3本で899円という品が掲載されていた。どちらもナイロン編込ケーブルだ。メーカーが異なるとは言え、いったいどんな値付けなんだ。物の値段がわからなくなる。
 USBケーブルなんて1mぐらなら原価は100円にも満たないだろう。メーカーにしてみればAmazonに中抜される手数料のほうが高いはず。そう考えると何にお金を払っているのかよくわからなくなる。コーラは原材料費よりも輸送コストのほうが高いというのと同じようなものなのだろうか?
 物の値段と言うより、経済の仕組みが分かっていない。