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初心者への過干渉

by 唐草 [2023/01/07]



 1月のPlayStation Plusのフリープレーで『Fallout 76』が配信されている。
 発売当初『Fallout 76』は、人間がひとりも居ない荒廃しきった世界が非難の的となっていた。未だにその印象が残っているので「今月のフリプはクソ」との声もある。だが、その声は4年前から更新されていない錆びついた意見だと声を大にして言いたい。
 今の『Fallout 76』は復興が進み大勢のNPCで溢れている。先日の大型アップデートでは4つのアトラクションが楽しめる遊園地が追加された。それ以外にも密造酒を作ったり、飛行機で遠征へでかけたりとやることは盛りだくさん。
 幸いなことに4年前の虚無な印象は払拭されたようだ。配信開始以来、ゲーム開始地点から続々とレベル1のプレーヤーが飛び出している。
 新規プレーヤーがやってくる様子を多くの既存プレーヤーは好意的に捉えている。けれども、初心者とどう触れ合うかでコミュニティーは真っ二つに割れている。
 それは支援と過干渉の境界を巡る答えの出ない議論である。
 あるユーザは躓きやすい序盤で楽できるように強い武器を大量にプレゼントしたいと言っている。一方で、あまり支援しすぎると序盤の醍醐味であるサバイバル方法の確立ができずゲーム体験が半減するので放置が良いという声もある。
 どちらの意見も一理ある。
 ぼくは右も左も分からない序盤の悪戦苦闘が好きなので、支援は最小限に抑えたほうがいいと考えている。コミュニティーでは同じ意見が多いようだ。そして、プレゼントしまくりの振る舞いは初心者へのマウントとみなす動きもある。
 だが、最小限の支援組も一枚岩ではない。何を持って最小限とするかで意見が割れている。回復薬だけで良いという意見もあれば、素材だけで良いという意見もある。物を渡すのではなく序盤のクエストを見守るだけでいいという控えめな意見すらある。
 議論は一向にまとまりを見せない。平行線どころか拡散しているフシさえある。ただ、ひとつ言えるのは、みんな初心者の到来が嬉しくてしかたないってこと。
 アパラチアいいとこ、一度はおいで。