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CD取り込み大作戦

by 唐草 [2022/04/15]



 音楽ライブラリーをクラウドにアップロードしていたら、親が「CDプレーヤーが壊れて音楽を聞けなくなってしまった」と残念そうに話していたのを思い出した。リビングにあるブルーレイプレーヤーでもCDを再生できるが、音楽を聞くためにテレビの前に座るというのも妙な話だ。
 再生装置の破損でメディアを再生できなくなるのは、デジタル時代の落とし穴。国会図書館もデジタルデータの保存と再生に苦慮していると聞いたことがある。規模は違うが、我が家の問題も根っこは同じだ。
 ただ、図書館と違って我が家が保存したいのは直径12cmの輝く円盤ではない。そこに記録された音楽だけだ。聞ければどんな形でも構わない。
 と言うわけで、親のCDを全部データ化してクラウドに保存することにした。
 まずは、保存形式を決めないと始まらない。CDの保存であればディスクイメージを作って圧縮すればいい。でも、それでは音楽が聞けない。無圧縮のWaveならCDと同じ音質で保存できるが、クラウドには容量が大きすぎる。ロスレスのALACでもまだ大きい。やはり320kbpsぐらいのm4aぐらいが無難だろう。
 さあ、取り込み開始だ。
 でも、どうやって?
 光学ドライブを搭載したPCが1台もなかった。こんなところで躓くなんて考えてもいなかった。数年前に雑誌付録のDVDを再生できなくて悲しい思いをした記憶が蘇ってきた。既に光学ディスクは前世紀の遺物なのだ。ぼくもデータの保存ができても、再生装置の保存はできていなかった。
 取り込みのために外付け光学ドライブを買うのもバカらしい。なにか良い方法は無いだろうか?
 手元に転がるPCパーツの山を漁り始めた。
 10分後、ぼくの手には分厚く大きなDVDスーパーマルチドライブと内蔵ハードディスクをUSB接続する変換アダプタが握られていた。内蔵DVDドライブをUSB接続しようという魂胆だ。
 企みはうまくいったが、ノートPCの横に剥き身の5インチDVDドライブが並ぶ光景は不自然極まりない。それに剥き身なので「ギュイーン、ギュイーン」とCD読み込み音がうるさすぎる。