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Maneki-Neko

by 唐草 [2022/04/28]



 日本語が、そのまま英語になった言葉はいくつかある。
 「寿司」などの食べ物の名前がそのまま定着しているのは、日本の食文化が広く普及した証拠だろう。「津波」のように多くの国では起こらない現象が、そのまま採用される合理性も理解できる。「過労死」も「津波」と同じなんだろうが、これは不名誉だ。
 不思議だなと感じるのが「かわいい」。”Kawaii”は、”Cute”とも”Pretty”とも違うらしいがよく分からない。欧米と日本のぬいぐるみを比べると確かに何かが違う。でも、その違いを説明するのは難しい。いくつもの形容詞を並べて長々と説明するよりも、日本語を直輸入したほうが明確に違いを示せるのだろう。
 グローバル化で、今後も様々な日本語が英語やその他の言語に組み込まれていくのだろう。外来語をそのまま利用できる日本語の特徴が、世界に伝播し始めたと考えることもできたりするのだろうか?
 先日、想像もしていなかった日本語が、そのまま英語になっているのを目撃した。
 それが「招き猫」。英文の中にローマ字表記で”Maneki-Neko”と書かれていた。招き猫って通じるんだ。
 アメリカの中華料理店には、必ずと言っていいほど招き猫が置かれているという話を聞いたことがある。焼き物の招き猫ではなく、電池で腕を振るプラスチックのチープな招き猫が主流らしい。むしろそう言うチープなものが、招き猫だと思われているフシもある。中国のものだと思っている人も多いのかもしれない。
 自分のアイコンにするほど招き猫が大好きなぼくとしては複雑な気分だ。
 グローバル化が進み他国への理解が深まった結果、招き猫という日本文化が世界に知られるようになったのは嬉しい。一方で、伝達経路の問題で誤解されたまま浸透してしまったことは残念。
 中国生まれのラーメンが日本食だと思われているのと同じといえばそれまでなのだが、ぼくとしては納得できない状況だ。
 カラクサラボの国際進出を考えたときに招き猫ロゴをどうするか悩んでいたけれど、今ならLucky Catと訳すよりもManeki-Nekoの方が良いみたいだな。