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1C/1T

by 唐草 [2022/05/27]



 昨日、また古いデスクトップPCを1台廃棄した。Pentium Dという癖の強いCPUを搭載した15年ぐらい前のPCだ。Windows xpを動かすなら快適だが、爆熱で轟音の低スペックPCをわざわざ使う気にはならない。
 Pentium Dは、今の主流であるマルチコアCPUの先駆け。といっても2つのシングルコアCPUを1つのパッケージに収めた乱暴な設計らしい。過渡期が生んだ実験的で荒々しいCPUと言えるだろう。
 今となっては、マルチコアCPUは当たり前。スマホだって8コアが珍しくない。半導体回路の微細化が進んでいるので、数年後には16コアが普通になっているかもしれない。
 15年前のデスクトップPCは処分できた。でも、古いPCが一掃されたわけではない。まだ古いPCが残っている。
 処分に迷った2台のノートPCがある。どちらも購入当時から非力さを感じていた廉価ノートPC。メモリを増設することでどうにか実用に耐えるレベルだった。年に1,2度使うだけなので処分しても問題ないのだが、ノートPCはデスクトップPCよりも使い勝手がいいという理由で処分を見送った。
 改めてノートPCのスペックを確認した。CPUは「1コア/1スレッド」だった。マルチコア時代到来前のCPUだから、当然のことだ。
 今日「1コア/1スレッド」という表記を目にすると、びっくりするほど頼りなく見える。もはやOSが動いていることすら不思議に思えるレベル。
 十数年前にPCの進化を強く印象づけたマルチコア化。気づけば、マルチコアが当たり前になっていた。今や1コア/1スレッドのPCのほうが珍しい。
 世の中にはあえて古い道具を使う人々がいる。クラシックカーに乗ったり、タイプライターを使ったりするような人々だ。そういう実用よりロマンを愛する人達と似た気分で、1コア/1スレッドのPCをレトロな一品として使ってみるか。まぁ、x68kとかi386やz80を愛するPCの石器時代を知る人にしてみれば、64bit命令が動くCPUをレトロ扱いするなんて噴飯ものだろうけど。