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雲の上から音楽を

by 唐草 [2022/04/14]



 カラクサラボをクラウドへ移行させ、自宅サーバを停止させた。と言っても、クラウドがこれまでの自宅サーバの代わりを務めているわけではない。Webで一般公開している部分だけを移行したに過ぎず、自分の仕事のために動かしていた大半の機能は失われた。
 これでは仕事ができないので、仮想マシンとして自宅サーバを復活させた。外部に公開しないので24時間稼働している必要はない。ぼくがPCに向かって仕事をしているときだけ動いていればいいので、仮想化はもっとも効率の良い解決策なのだ。冷たいラズパイを見ていると、なにか物足りない感じもするのだが…。
 これまでのところ、自宅サーバを止めても仮想化のおかげで大きな問題は起きていなかった。万事順調でぼくも仮想世界の住人になれたと信じていた。
 ところが、予想もしていなかった問題が発覚した。
 ラズパイサーバに保存していた音楽ライブラリーの移行を忘れていた。そのせいでぼくの音楽ライブラリーは、スマホのSDカードにコピーしたものだけになってしまった。最近のSDカードは優秀で簡単にはデータが壊れたりしないが、大切な音楽が、SDカードだけに保存しているのは心もとない。なんとかして安全で確実なバックアップを作りたい。
 さて、どこに音楽を置こう?
 音質へのこだわりはあまりないので高圧縮にしている。そのおかげでライブラリーは合計4GBぐらいと小さい。この容量なら自分のPCだけでなく、クラウド保存も可能だ。データが消えない堅牢さとアップロードの手軽さからGoogleドライブへの保存を考えた。でも、それだと聞きにくい。やはり音楽を置くなら音楽サービスを利用したほうが使い勝手が良さそうだ。
 自分の音楽ライブラリーをアップロードして聞けるサービスとなると、YouTube Music、Amazon Music、Spotifyぐらいしか思いつかない。さて、どこにしよう?
 待てよ、聞くことよりもバックアップが目的なら1つに絞る必要はないのか。よし、全部に上げよう。冗長化、それはバックアップの基本。