カレンダー

2022/09
    
 
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

高速ターンテーブル

by 唐草 [2023/02/02]



 こんなナゾナゾがある。

『ある男は電子レンジでマグカップ1杯の牛乳を温めるのに2分3秒とセットする。牛乳の温度は余計な3秒があってもなくても変わらない。なぜ3秒余計に指定するのか?』

 「1秒単位で指定できる電子レンジなんてあるかよ!」とツッコミたくなるのをぐっと我慢して考えてみてほしい。
 正解は「2分3秒だとマグカップの取っ手が、電子レンジに入れたときと同じ向きになるから」。言葉遊びやトンチの類ではないのでギリギリ許容できるナゾナゾだ。
 この問題が成立するのは、多くの人が電子レンジに対して「入れたときと温めが終わったときで器の向きが異なっていて取り出しにくい」という不満を抱いているからだろう。丸皿やボウルならどの向きで温めが終わっても違いはない。でも、マグカップや横長の器だと取り出しにくい角度になる場合もある。
 なので余計に電子レンジを動かして器の角度を調整するのは目の前の問題を解消する方法としては悪くない。
 もちろん家電メーカーもこの問題を把握している。高級機種だと温めが終わってもすぐにターンテーブルは止まらない。入れたときと同じ角度になるまで追加で回してくれるものもある。
 だが、そんな気の利く機能がついた電子レンジは少ない。多くは、温めを終えると同時に自分の仕事は終わったとばかりにターンテーブルを止めてしまう。器を取り出しにくい角度で電子レンジが止まってしまう問題を解決する方法はないだろうか?
 今日、ふと思いついたのだが、ターンテーブルが10秒で1回転すれば万事解決ではないだろうか?
 多くの電子レンジは温め時間を10秒単位で指定する。それにシンクロようにターンテーブルを回すだけで良いのでは?
 この単純な方法なら余計な回転も要らなければ、ナゾナゾのような手間もいらない。
 なぜ、これが採用されていないのだろう?
 10秒で1回転という速度は、ぼくの想像以上に速くて遠心力でカップの中身がこぼれてしまうのだろうか?そうとは思えない。
 だとすれば、この単純な機構を実現しない秘密があるはず。その正体が気になって仕方ない。